■「どういう状況なんだ」とネット民驚愕

あまりにシュールすぎる状況は人々に多大なる衝撃を与えており、件のポストは投稿から数日で7,000件以上ものリポストを記録。

他のXユーザーからは「なんで街中にカブトガニが…」「どういう状況なんだ」「カブトガニの恩返し!?」「野良カブトガニ、初めて見た」など、驚きの声が多数寄せられていた。

自宅庭で発見した謎の生物、正体が予想外すぎる… 「どういう状況だ」とネット民驚愕
(画像=『Sirabee』より引用)

ポスト投稿主・野獣先ぷぁいさんに発見時の様子を尋ねたところ、「私がインフルエンザに感染してある程度治ってきた朝、窓を開けたところ、庭にカブトガニが鎮座してました」「初めて見た時の感想は『やはりまだ夢を見ていたのかな…』というもので、なかなか状況が呑み込めず、いったんSNSにアップしました」との回答が。

家族に確認したところ、件のカブトガニは野獣先ぷぁいさんの弟が福岡県古賀市の海岸で死んでいるのを発見し、興味本位で持ち帰ってきたものと判明したのだ。

野獣先ぷぁいさんは、弟の行動力に「意味が分かりません」と、大いにドン引きしている様子。カブトガニの処置については検討中だが、家族内では「剥製にしよう」という方向で話が進んでいるそうだ(17日時点)。

自宅庭で発見した謎の生物、正体が予想外すぎる… 「どういう状況だ」とネット民驚愕
(画像=『Sirabee』より引用)

だが果たして、たとえ死骸だとしてもカブトガニを海岸で発見することがあり得るのだろうか。今回はこちらの疑問をめぐって「古賀市役所」に、現地のカブトガニ事情に関する取材を敢行することに。

その結果、衝撃の事実が明らかになったのだ…。

■カブトガニ、そんな事情があったのか…

「生きている化石」と呼ばれるほど、太古からその存在が確認されているカブトガニ。しかし、多くの人にとっては「図鑑や博物館で目にする存在」という認識だろう。

取材を快諾してくれた古賀市「環境課環境整備係」担当者は、市内・県内のカブトガニ事情について「古賀には泥質の干潟がないため、カブトガニの生息はこれまで確認されていません」「ただし、近接する福津市の津屋崎沿岸にはカブトガニが分布していることから、死骸はたびたび古賀に漂着している状況です」と説明する。

カブトガニは、砂浜・泥質干潟・藻場・沖合など、成長段階によって様々な環境で生息する生物なのだ。

自宅庭で発見した謎の生物、正体が予想外すぎる… 「どういう状況だ」とネット民驚愕
(画像=『Sirabee』より引用)

野獣先ぷぁいさんの弟が発見した経緯、その後の対応については「『種の保存法』や当市における条例、取り決め等では死骸の取扱いについて、制限をかける決まりはございません」「また福岡県下で、カブトガニを天然記念物に指定している自治体はありません。よって、個人で剥製にして頂いて特に問題はないかと思います」とのコメントが寄せられている。

しかしじつはカブトガニは、とても厳しい状況に置かれていたのだ…。