■温暖な地域で「凍傷」発症
そんなAが逮捕されたのは、保険会社が警察に通報したからだった。Aから請求を受けた7社のうち4社が、「保険金詐欺」を疑ったのだ。
捜査員によると、保険会社各社は両脚切断の原因となった「ケガ」を疑問視したという。何よりも保険に加入してから数日または数週間しか経過していない契約が大半だったため、各社は保険金の支払い自体を拒否していた。
同年11月に捜査を開始した警察は、Aに当時の状況を聞くと、「高校時代からの友人で大学生B(23)と一緒にスクーターでツーリングに出かけました」「夜寒かったため、脚が凍傷になってしまいました」などと説明した。