近年、大きな盛り上がりを見せているスマートグラス市場。XREALやTCL RayNeoをはじめ、さまざまなメーカーが多機能なスマートグラスを展開している。
今年4月には、MetaがAI搭載の「Ray-Ban Metaスマートグラス」にWhatsAppとMessengerを介したビデオ通話で、景色をハンズフリーで共有する機能の追加を発表した。同デバイスの販売店の一つが、カナダのアイウェアブランドであるKITSだ。
KITSは今月、数量限定のスマートグラス製品ライン「Pangolin Smart Glasses Line(以下、Pangolins)」を発売するとともに、AI搭載スマートグラスのフレームとレンズの品揃えを拡大した。これにより、KITSの顧客は処方レンズとアイウェアテクノロジーをすべて1つのショップで入手することが可能となる。
ハンズフリー音声アシスタント搭載のPangolins
Pangolinsは、優れた聴覚と視覚を持つ“センザンコウ”という動物からヒントを得て開発されたスマートグラス。ハンズフリーの音声アシストを採用しており、ChatGPTに道を尋ねたり、ポッドキャストを聞いたり、電話に出たり、テキストを書いたりといった操作を可能とする。iPhoneとAndroidの両方に対応しており、Bluetooth経由でシームレスに接続できる。フル充電は2時間で完了し、1回の充電で最大10時間の連続使用が可能だ。
Pangolinsはカスタマイズ性に長けており、顧客は処方箋に合わせてブルーライトフィルタリング、偏光、偏光処方サングラス、光遷移オプションなど、さまざまなプレミアムレンズから選択できる。処方レンズ、スマートフレーム、処方レンズ、充電器を含めてわずか149ドルというリーズナブルな価格も魅力的だ。なお、KITSの垂直統合されたオンショアレンズラボでは、処方レンズを含むPangolinsのスマートグラスをすぐに製造・出荷し、最短1日で届けるという。
スマートグラス購入時にレンズのオプションを追加
スマートグラス市場におけるこれまでの課題の一つとして、スマートフレームの購入と度付きレンズの追加が同時にできない難点があった。つまり顧客は、度付きレンズを装着したスマートグラスを使いたい場合、一度スマートフレームを購入し、その後、別の眼鏡店に持ち込んで度付きレンズを追加する手間があった。
現在KITSでは、顧客がスマートグラスを購入する際、同じ取引でデジタル累進レンズ、トランジションレンズ、単焦点レンズなど、さまざまな種類の度付きレンズのオプションを追加できる。
(文・Haruka Isobe)