大企業に勤めていても副業が推奨される今、起業に興味を持つ人は増えています。そんな中、常に注目されているのが資格の取得。

すでに資格を持っている人はもちろん、資格を取って独立したい人や資格に興味がある人に必読のQ&Aを、経営コンサルタントで士業(特定行政書士)でもある横須賀輝尚氏の著書『資格起業バイブル』から、再構成してお届けします。

「資格では食べていけない」は本当か?

『Q.なんだかんだいって、資格があれば何とかなると思うのですが、甘いでしょうか?

資格取得前の者です。世の中では「資格を取っただけでは役に立たない」という雰囲気がありますが、実際のところはどうなのでしょうか? 国が作った資格なので、それなりにうまくいく気がします。特に難関資格はそれだけ資格保持者の数も少ないですし、資格があれば何とかなると思うのですが、甘いでしょうか?』

一般的に士業開業の関連本の多くは「資格を取っただけでは何もならない」「成功するかどうかは努力次第」と説いています。たしかにこれは真実です。資格をただ取っただけでは、あなたが資格を取った事実を誰も知りませんし、何もしなくても仕事が来るということはほぼ100パーセントありえません。この点については私も同意します。

しかし、これは「ビジネスの成功確率」であって、「資格業の有望性」の話ではありません。多くの開業本はこの2つの点を混同してしまって解説していることが多く、結局のところ「すべてはあなた次第」という結論に達してしまうのです。