バチカンニュースは18日、フランスのローマ・カトリック教会の著名な聖職者で社会的慈善活動を通じて‘貧者の神父’として知られたピエール神父(1912~2007年)が生前、複数の女性に対して性的虐待を繰り返していたと告発された、と報道した。このニュースは欧州の代表的なカトリック教国フランスの国民に大きな衝撃を与えている。

バチカンニュースは「ピエール神父は、フランスにおける社会的取り組みの象徴であり、長い間最も有名な聖職者として知られてきた。2007年に信者たちからも愛され、亡くなったが、1970年から2005年にかけて複数の女性に対して性的な暴行を行ったとして女性たちから告白された」という。これは「エマウス運動」が17日、発表した内容だ。7人の女性の証言があり、ピエール神父による性的な発言や望まれない接触について言及されている。

医師で心理療法士のイザベル・シャルティエ・シベン氏はカトリック系ラジオ局rcfとのインタビューで、「キリスト信者だけでなく、一般の人々にとってもショックだ。彼の勇気と寛大さを称賛してきたからだ。今になってこんなことが!もちろん、これが教会を貶めるためのキャンペーンだと思う人もいるかもしれないが、今出されている報告書を読む限りでは、これは中傷ではなく、実際にそのような性的暴行があったと考えざるを得ないのだ。私たちのピエール神父のイメージを完全に変えてしまう。大きな痛みだ」と述べている。

バチカンニュースは「白いひげ、マント、ベレー帽を持つそのピエール神父への敬意はキリスト教徒の枠を超えて広がっていた。ピエール神父は宗教的な人物としてだけでなく、慈愛の象徴として認識されてきた。それだけに、今回の告発の影響は一層大きい」と報じている。