トランプ氏とゼレンスキー大統領が電話で会話をしたことが、ニュースになった。

気になるのは、日本では時事通信が、「ゼレンスキー氏は『公正で真に永続的な平和』の実現に向けて協議するため、トランプ氏と会談することで合意したと発表した」と報じたことだ。

大丈夫か。

ゼレンスキー大統領は、現在のバイデン政権の厚意で巨額の支援を受けとっている国の戦時大統領だ。もし大統領選挙の前に、野党の大統領候補と会談などしたら、大事件だ。ハンガリーのオルバン首相が、NATO首脳会議でバイデン大統領と同席した直後に旧知のトランプ氏と会うためにフロリダに行くよりも、さらに大きな意味がある。普通では考えられない。

時事通信は、このような特ダネをどうやって入手したのか。意外にも、ゼレンスキー大統領が「自身のSNSで明らかにした」と報じている。

特ダネどころか、世界で何百万人もの人が見ているXのポストだ。私も見た。そこには「会談をすることで合意した」とは書かれていない。

We agreed with President Trump to discuss at a personal meeting what steps can make peace fair and truly lasting.

(私たちはトランプ大統領と、どのようなステップが平和を公正で永続的なものにするか、実際に会った時に、話し合うことで合意した。)