建物や車の側面にも活用可

研究チームはこのファブリックにポリエチレンの層を加えれば、建物や車の側面に使って内部の温度を下げるのにも活用できるとしている。食品を保存・運搬するためのストレージなどにも使用できる可能性があるとも見ており、日常生活において用途はかなりありそうだ。

最終的には、快適に過ごすために使われるエアコンなどのエネルギーの消費を抑え、コストを抑制するとともに二酸化炭素の排出を減らすことにも役立てられれば、というのが開発チームの願いである。

なお研究論文は科学誌「サイエンス」に掲載された。暑さのために冷房などを使用してエネルギーを消費し、同時に温暖化の原因となる二酸化炭素をまた排出するという、悪循環を断ち切る一助になるかもしれない。

(文・Mizoguchi)