ここ数年、ネットやSNS上には何人もの自称タイムトラベラーが名乗り出てきている。彼らは時にありがちな、時に荒唐無稽な未来を予言し、警告しては姿を消すため一昔前の神秘性もなく、一種のエンタメのように扱われている。果たしてこの世に本物のタイムトラベラーは存在するのだろうか。

 現代の自称タイムトラベラーはともかく、昔の写真や記録映像に目を向けると、まるでタイムトラベラーが実在したとしか思えないような姿の人物が記録されていることも。今回紹介する「1930年にタイムスリップした女性」もその一人だ。

 問題の映像は1938年に撮影されたものなのだが、雑踏の中で女性が手を耳に当て、まるで携帯電話を使用しているとしか思えない動作をしている様子が記録されているのだ。

 当然ながら1930年代の人々が外出中に小型の無線電話で話すことは不可能。そのため、この映像こそがタイムトラベラーが実在した証拠である、と主調する陰謀論者も存在する。ちなみにこの動画は度々ネットで話題に上るもので、今回はYouTubeにアップロードされた動画が久々に注目を集めたようだ。

 果たして、この女性は何者だったのか。映画であれば小道具を使っていたとも言えるが、この映像は記録映像であり、女性や周囲の人々も演技している様子はみられない。また、若い女性が本当に「手の中のワイヤレス機器を用いて電話中」であるらしいことも確認されている。ますますタイムトラベラー説の信憑性が高まるところだが、なんとこの女性は「自分の曾祖母である」と名乗り出た人物が現れたのである!

 その人物によれば、映像の女性はガートルード・ジョーンズ、当時17歳。証言者は昔、曾祖母が若いときに工場で面白い機械のテスターになったことがある、と話していたのを覚えていたため、この映像について尋ねてみたところ、当時の様子を詳細に話してくれたのだという。

「この映像が撮影されたのはデュポン社です。当時のデュポン社には工場内に電話通信部門があり、無線電話機の実験をしていたのだそうです。私の曾祖母、ガートルードと5人の女性たちは1週間、この無線電話の試用を行っていたそうです。この映像は彼女が実際に無線電話で同じ電話を持った科学者の一人と話している所です。彼女が話していた相手は、彼女の右側の離れた場所にいたそうです」

 曾祖母が若いときに試験運用に携わった無線電話は現在の携帯電話やスマートフォンとは違うものだったかもしれない。また、実用化されたとして市民が簡単に手に入れられるものではなかっただろう。だが、一見オーパーツのように見える機器でも、よく調べてみると当時確かに存在した物であるケースも少なくないのだ。

参考:「Daily Star」、ほか

※当記事は2022年の記事を再編集して掲載しています。

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提供元・TOCANA

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