夏になるとやっぱり欲しくなるダイバーズウオッチ。多種多様なデザインや機能をもつダイバーズウオッチが各ブランドから続々と発表されているが、結局どれがいいのだろう?そんな悩みを抱える時計ファンの方々も少なくないだろう。そこでこの記事では、価格帯別に国産ブランドと海外ブランドの高いコストパフォーマンスを誇るダイバーズウオッチをひとつずつ取り上げ、そのデザインやスペックを比較しながら紹介する。ぜひともこの夏の時計選びの参考にしていただければ幸いである。

【カテゴリー1】10万円以下

まずは気軽に購入できる10万円以下から。この価格帯の特徴は、カジュアルウオッチならではのデザインの豊富さが挙げられるだろう。さらに最近では技術の進歩のおかげもあり、この価格帯でも高い機能や防水性能をもつモデルが増えてきている。

<10万円以下の高コスパ国産ダイバーズ>
シチズン プロマスター
エコ・ドライブ ダイバー200m

【セイコーほか国産ブランド VS 海外ブランド】10万円以下&10万円台で徹底比較!高コスパダイバーズ
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

36.5mm径ケースは、大きすぎず小さすぎずのサイズで手首の細い方にもフィット。文字盤もブラック、シルバー、ブルーの3色が展開されており、タウンユースにもおすすめの程よい大きさとなっている。

ISO規格をクリアした本格的なダイバーズウオッチ仕様は小径化してもそのままなので、耐磁性や堅牢性を含めた高い機能は実証済み。夜光仕上げの針やインデックスが採用されているので、水中や暗い場所でも視認性も良好だ。

ムーヴメントの光発電エコ・ドライブは、フル充電時約6ヶ月可動。クイックスタート機能も搭載しているので、ストレスなく使用し続けることができる。

【問い合わせ先】
シチズンお客様時計相談室
TEL.0120-78-4807

<10万円以下の高コスパ海外産ダイバーズ>
SPINNAKER(スピニカー)
ピカール

【セイコーほか国産ブランド VS 海外ブランド】10万円以下&10万円台で徹底比較!高コスパダイバーズ
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

潜水艇を思わせるスーパードーム型サファイアクリスタルレンズを備えた“ピカール”に、コレクション初となるスケルトン文字盤を採用したモデル。
大きく露出した文字盤の先には、審美性に優れた自動巻きムーヴメント“NH70”を新たに搭載。深海に埋まる鉱石のように輝くルビーの軸受けや黄金色のテンプ、力強い地板が鎮座している。
ドット型のインデックスは、ミラー仕上げのリングで囲うことで、モチーフとなった潜水艇に通じるよりインダストリアルなテイストに。視認性に優れたロリポップ秒針を引き続き用いる一方、時針はワイドに、分針は肉抜きした後端をあしらい、より力強い印象が与えられた。

【問い合わせ先】
ウエニ貿易
TEL:03-5815-3277

《総評》
デイリーユースとしての実用性の高さや幅広いシーンで使うならシチズン プロマスター、人と被らない斬新なデザインが放つ個性や造形美を味わいたいならスピニカーの時計がおすすめか。前者は小振りなサイズでペアウオッチとしても楽しめ、後者は500mを超える防水性を武器にタフなレジャーシーンでの活躍も可能だ。それぞれ駆動方式も異なため一概に比較はできないが、両者ともに非常にコストパフォーマンスに優れたモデルであることは間違いないだろう。

【カテゴリー2】10万円台
初心者には少々ハードルが高いかもしれないが、手を伸ばせば届く価格帯の10万円台。20万円に近い価格のモデルだとやはりカジュアル時計とは違い、針や外装の作りが丁寧なものも多く、選ぶ楽しみが一段と増してくるのもこの価格帯の特徴だ。

セイコー プロスペックス
メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ

【セイコーほか国産ブランド VS 海外ブランド】10万円以下&10万円台で徹底比較!高コスパダイバーズ
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

65年の初代モデルから受け継ぐヴィンテージスタイルのデザインをベースに様々な改良を加えて進化を遂げたモデル。
300m防水機能に加え、搭載するムーヴメント“6R55”は、約72時間のロングパワーリザーブを誇る。
デザイン面は、サイズダウンしたケースを採用してコンパクトにアレンジされ、アルミニウムプレートがインサートされたステンレススチール製ベゼルでクラシカルな雰囲気に仕上げられた。また、長期間の使用による剥離を防ぐため、レーザー加工によって彫り込みをいれたあとに塗料が入れられたダイビングスケールなど、信頼性・安全性と美観の両立がはかられている。

【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室
TEL.0120-061-012

<10万円台の高コスパ海外産ダイバーズ>
Nivada Grenchen(ニバダ グレンヒェン)×UNDONE(アンダーン)
デプスマスター ピクセルアート

【セイコーほか国産ブランド VS 海外ブランド】10万円以下&10万円台で徹底比較!高コスパダイバーズ
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

スイスで1926年に創設されたニバダ・グレンヒェンと、カスタマイズウオッチの人気に火を付けた先駆的ブランドとして知られるアンダーンのコラボモデル。

ベースモデルには1965年発表のダイバーズウオッチ、デプスマスターの復刻モデルを採用。個性的な変形アラビアインデックスがレトロゲーム“パックマン”のキャラクターを想起させることから“パックマン”の通称で知られているモデルであり、本作ではピクセルアートを大胆に取り入れたデザインで、パックマンのテイストと80年代レトロゲームの雰囲気を表現している。

現行のダイバーズウオッチで広く採用されているリューズガードを採用していないのもこだわりのポイント。耐久性や強度を考慮するならばリューズガードを設けたほうが信頼性は高まるのだが、モチーフとなった60年代のデプスマスターに合わせてリューズガードを採用しないシンプルな形状を採用し、当時の雰囲気やデザインを忠実に再現している。

【問い合わせ先】 エイチエムエスウォッチストア表参道 TEL:03-6438-9321

《総評》

ともに10万円台とは思えない質の高い仕上がりのモデルなのだが、なんと両方とも1965年の時計がベース。60年代のアンティークテイストを残しつつ見事にアップデートを果たしており、当時の意匠と現代テイストの融合が楽しめる。とりわけニバダ・グレンヒェンとアンダーンのコラボモデルはスイスメイドの高品質な作りと大胆な遊び心を兼ね備えた非常に興味をそそられる復刻コラボモデルだ。

文◎市村信太郎(編集部)