■「30分だけ」エアコンをオフにすると…
続いてはこちらの調査結果をもとに、大手空調メーカー「ダイキン工業株式会社」に、詳しい話を聞いてみることに。

すると、ダイキン担当者からは「エアコンを1日中つけっぱなしにしておくことが、必ずしも節電になるとは限りません。一方で、エアコンのスイッチを頻繁にオンオフすると、消費電力量が増加しやすくもなります。日中30分程度の外出であれば『つけっぱなし』にし、1時間や2時間などの長時間であれば『スイッチをオフにする』ことをオススメします」との回答が得られたのだ。
じつはダイキンでは以前、リビングに設置された同社製のルームエアコン(AN40TRP-W)を用いて、「つけっぱなし」にした場合と「30分ごとにオンオフ」した場合の消費電力量の比較実験を行なったことが。
それぞれ「設定温度は26℃」「風量は自動」「稼働時間は9:00〜23:00まで」に条件を揃えたところ、「つけっぱなし」よりも「30分ごとにオンオフ」した場合の方が消費電力量の累計が大きくなる結果となったのだ。
ダイキン担当者は「この実験ではエアコン起動時の消費電力量は時間帯によって異なり、比較的気温の高い日中よりも、夜間の方がエアコン起動時の消費電力量が少ない傾向があることも分かりました。さらに、エアコンをオフにする時間を長くした実験も行ったところ、1時間や2時間程度運転をオフにした場合には、30分ごとにオンオフした場合とは逆に『つけっぱなし』よりも消費電力量が抑えられる可能性があることも確認できました」と、実験結果の詳細について説明している。
これらの一連の実験から、日中(9:00~18:00)の場合は30分程度、夜間(18:00~23:00)の場合は18分程度であれば、つけっぱなしにしておいた方が「消費電力量を抑えられる可能性が高い」というのが、ダイキンの見解である。
また、隙間時間などでエアコンを「頻繁にオフ」にする行為は、エアコンの健康寿命が短くなるのを防ぐための「小休止」にはならない模様。ダイキン担当者は「頻繁なオンオフは消費電力量には影響しますが、エアコンの健康寿命の変化に大きく影響する訳ではありません。ですので、やはり30分程度の外出などであれば『つけっぱなし』にしておいて頂き、差し支えありません」と、語っていた。
■「マメなオンオフ」は国民性?
海外諸国の人々から「几帳面」なイメージを持たれることが多い我われ日本人。ひょっとしたら「小まめな片付け」感覚で「頻繁なオンオフ」を繰り返していた人も少なくないのではないだろうか。
しかし今回の調査結果を受け、ダイキンは「エアコンを頻繁にオンオフするよりも、つけっぱなしの方が電気代が抑えられる傾向にあることを約半数の方がご存知で、各世代に満遍なくおられます。近年、節電への意識が高まる中、家電の中で特に消費電力量が大きいエアコンについても、多くの方が使い方を意識されていることが窺えます」とも分析していたのだ。

「小まめにエアコンを切らないとムズムズする」という人もいるかと思うが、近所のコンビニやスーパーでの買い物を済ませる程度ならば、つけっぱなしが効率的。正しい節約術を知り、この夏を賢く、そして涼しく乗り切っていこう。
(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ 取材協力/ダイキン工業)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年7月12日~2023年7月14日
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)
提供元・Sirabee
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