■意外なリクエスト

Bさんは多嚢胞性卵巣症候群を患っており、妊娠は難しい。またCさんには兄弟がいないため、どちらかと血のつながりのある子を作るためにはAさんに頼るしかない。

Bさんはさらに「だから精子ドナーになってほしい」「でも大丈夫よ、弁護士にあいだに入ってもらうから」「赤ちゃんができてもAには何の義務も生じない。Aにとっては甥、または姪のような子になるの」とも言う。しかし、赤ちゃんができればAさんは実の父親になる。

そもそもAさんは子供が欲しいかどうかもまだ分からず、もし結婚したら妻が嫌な思いをするかもしれない。いろいろ考えた末に、AさんはBさんに「無理だ」と伝えた。

■執拗な要求と暴言

Aさんがきちんと断ったにもかかわらず、BさんとCさんは諦めてくれない。「お願い、考え直してほしい」と何度も頼まれ困ったAさんは、「無理だよ」「それに(きょうだいに精子を提供するなんて)ぞっとする」と答えた。

Cさんはそれでも「精子が欲しい」と言い張り電話までかけてきたため、Aさんは電話を切ってCさんをブロック。実のきょうだいであるBさんこそ何度も電話をかけてくるが、Aさんはそれにも出ていない。

するとメッセージも送られてきたが、そこには「クソ野郎」と書かれていたという。