今期に入っても不振が続く英国の「バーバリー」がCEOを更迭
バーバリー本社(画像=『SEVENTIE TWO』より 引用)

 英国ブランド「バーバリー(Burberry)」を展開するバーバリーグループ(Burberry Group)は7月15日、最高経営責任者(CEO)のジョナサン・アクロイド(Jonathan Akeroyd)が取締役会との合意により即日退任したと発表した。バーバリーグループは同日、2025年3月期の第1四半期決算(4月1日〜6月29日)を発表したが、ジェリー・マーフィー(Gerry Murphy)会長は「第1四半期の業績は期待外れだった」との公式声明を出しており、事実上の更迭と見られる。

 バーバリーグループの2025年3月期の第1四半期決算の売上高は、4億5800万ポンド(934億3200万円*、前年同期比22%減)と大幅な減収で、地域別での既存店売上高は日本が唯一、前期比6%増とプラスだったが、中国本土や韓国、アジア太平洋など他のすべての地域が2桁減だった。

 「バーバリー」の不振は前年度から始まっている。バーバリーグループの2024年3月期の通期決算は、売上高は29億6800万ポンド(5846億9600万円**、前年比4%減)、営業利益は4億1800万ポンド(823億4600万円、同36%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億7000万ポンド(531億9000万円、同45%減)と減収減益で、最終利益は前年比45%のマイナスと大幅な落ち込みだった。

 今期に入ってからも「バーバリー」の不振は続いており、バーバリーグループはこうした傾向が第2四半期まで続いた場合、上半期の営業損失を計上する見込みでいる。そのため、今期の配当金の支払を停止することを決定している。

 ジョナサン・アクロイドの後任には「ジミー・チュウ(Jimmy Choo)」の元CEOのジョシュア・シュルマン(Joshua Schulman、52歳)が7月17日に就任する。米国国籍のジョシュア・シュルマンは、ニーマン・マーカス・グループ(Neiman Marcus Group)に在籍し、5年間にわたって「バーグドルフ・グッドマン(Bergdorf Goodman)」の社長を務めた。

1ポンド=197円換算(5月20日時点)
1ポンド=204円換算(7月15日時点)

文・高村 学/提供元・SEVENTIE TWO

【関連記事】
「オニツカタイガー」からファッションと快適性の両面にこだわった新作シューズが登場
「ニューバランス」から90年代のアウトドア小物に着想を得た限定カラーの「992」が登場
「ザ・ノース・フェイス」が独自に開発した防水透湿素材を使用したコーチジャケットを発売
「ミズノ」が高反発ソール素材を搭載したランニングシューズ「WAVE AERO 19」を発売
「ナイキ」から環境に配慮したバスッケトボールシューズが誕生