■ネットで称賛の声

ちなみに、こちらの自習室は学生専用で大人は利用できない。まさに、学生のための空間だ。

学生の救世主とも言える設備はネット上でも話題に。「これは天才の発想」「このホームで勉強した学生は、地元を離れても忘れないと思う」「電車の中で高校生が一生懸命参考書読みながら勉強してる姿をよく見るし、素晴らしいアイデア」「これは是非、全国に展開して欲しい」など、称賛の声が続出。

件の自習室はいかにして誕生したのか。直江津駅を運営する「えちごトキめき鉄道」に取材したところ、何とも心温まるエピソードが明らかになったのだ…。

■自習室を設置した経緯

新潟の駅ホームに自習室、一体なぜ… 鉄道会社の明かす「設置エピソード」が胸熱だった
(画像=『Sirabee』より引用)

えちごトキめき鉄道の担当者によれば、直江津駅の自習室は2020年4月1日にスタートしたという。同駅は妙高はねうまラインと日本海ひすいラインが乗り入れるため、多くの学生が利用している。

担当者は、自習室を設置した経緯に関して、「学生の通学風景を見ておりました弊社の社長が、『学生の皆さんに将来、県内外や海外に向けて大きく羽ばたいてほしい』『直江津駅で次の電車を待つ時間に自習室で勉強した事も思い出の一つにしてもらえれば』と考え、設置することになりました。当該ホームには、待合室が2つあり、1つは古く使用していない状態だったため、リフォームして自習室を作りました」と、説明する。

新潟の駅ホームに自習室、一体なぜ… 鉄道会社の明かす「設置エピソード」が胸熱だった
(画像=『Sirabee』より引用)
新潟の駅ホームに自習室、一体なぜ… 鉄道会社の明かす「設置エピソード」が胸熱だった
(画像=『Sirabee』より引用)

学生が集中して取り組めるよう、冷暖房完備であることはもちろん、様々な配慮をしているようだ。担当者は、「現在学生の学習方法でスマホは不可欠なので、電気コンセントを各テーブルに設置しました。防犯面も考えて、カメラを設置し、駅改札口で確認できる設計にしてあります。室内は飲食禁止で清掃・整理整頓については、ご利用の学生自ら行っていただくようにしています」と話す。

駅員が掃除するのではなく、学生に任せることで自立心を養う狙いもあるのだろう。