日本代表は2月3日開催のAFCアジアカップ準々決勝で、イラン代表相手に1-2と敗北。アジアカップ優勝という目標を達成できなかった中、日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長が森保一監督の続投を明言したことについて、日本代表OBの城彰二氏が持論を展開している。
カタールW杯でドイツ、スペインと強豪国を下しただけに、ベスト8入りという目標に届かなかったにもかかわらず、森保監督を続投させた日本代表。アジアカップ開幕前まで国際Aマッチ9連勝を飾っていたが、同大会ではGK鈴木彩艶(シント=トロイデンVV)をはじめ守備陣が脆さを露呈。イラン代表相手に実力の差を見せつけられた。
イラン戦後にMF守田英正(スポルティングCP)が戦術面におけるチーム全体の約束事を定めるよう、森保監督に訴えるようなコメントを残したこともあり、ネット上では監督解任論が噴出。しかし田嶋会長は「(森保監督の進退について)全く考えていない」と、解任の可能性を完全否定。反町JFA技術委員長が森保監督の全面サポートを明言している。
監督人事を巡って議論が白熱する中、城氏は10日午後に自身のYouTubeチャンネルを更新。森保監督続投派、解任派どちらを支持するか訊かれると、「続投派と言っても、もう契約しているでしょ。解任になったら、森保監督に何億円か入っちゃうよ。辞任となれば、その時点でお金はいらないとなるけどね」とコメント。
田嶋会長が森保監督の続投方針を即答したことがトップダウン方式であり、ボトムアップ方式と言われる日本代表指揮官のチーム作りに矛盾するのでは、という批判に対して、「アジアカップで負けたとしても、続投でいくという話を組織の中でされていたかもしれない。会長が自分の思いだけで決めることはない。だから、こういう人(批判する人)がいるから、色々と世の中滅茶苦茶になる」と反論している。
それでも城氏はFIFAワールドカップやアジアカップなど、大会後の振り返りについて情報開示していないJFAのやり方を問題視。「JFAに電話しようかと思っていたけど」といったブラックジョークを交えながら、「大会が終わったら、(大会での反省点や良かった点など)全部閉ざしちゃう。だから納得いかない。日本サッカーの未来がどこに向かっているのか分からない」とくぎを刺した。