中国の今を時めく大都会にも歴史を感じる街並みが残っているのをご存知ですか?「観瀾古墟」という200年前にタイムスリップした気分を味わえる観光地を散歩してみましょう。昔の建物をそのまま保存している場所に、現代風のカフェや美術館を入れていて、写真が趣味ならきっと楽しめるでしょう。
深センの位置
中国広東省という南方にある都市の名前です。現在では北部の北京、東部の上海、南部の広州と並んで中国で経済的に栄えている街の一つとなっているので、お仕事の都合で聞いたことがある方はいらっしゃるかもしれません。
中国の首都・北京から南へ約2,000km離れていて、香港が隣接しています。気候は、暑い時期は5月から7月で平均気温は29℃、寒い時期は12月から3月で平均気温は21℃と、比較的一年を通して暖かいので厚手のコートが要らないです。寒がりさんには嬉しい気候ですね。
深センの歴史
1980年に経済特区に指定されてから急速に経済発展した街です。経済特区のため日系企業だけでなく各国の外資系企業も多く、また中国各地からより良い給料の職場を求めて移住する人も多い街です。5,000年の歴史があると誇る中国人から見ると歴史が無い新興都市という印象があるようです。
一見すると経済発展著しい最先端の大都会の面しか見えない深センですが、民国時代(1911~1946)の建築物をリノベーションして、市民の憩いの場になっている場所があります。
観瀾古墟の概要
観瀾河という川沿いにある遺跡です。商業の便が良いため、清朝中期の1760年代頃から客家(ハッカ)の人々が住み始め、中華民国の初期に最盛期を迎えました。現在は人は居住していませんが、2007年に深センの地方政府によって文化財に指定され、2019年に国家レベルで指定されたことにより、交易の最盛期だった民国時代当時の建物が残っています。
現在の行政区分では、広東省深セン市龍華区にあります。深センの中心部から地下鉄で約1時間離れた郊外になります。龍華区は経済特区の郊外という位置にあることも影響してか、工場が並ぶ一大工業地帯になっています。例えば日本にいるみなさんがお使いのスマートフォンも龍華区で組み立てられて輸出されたものかもしれません。
観瀾古墟へは、最寄り駅の深セン地下鉄4号線観瀾駅B出口から徒歩約20分で行くことができます。平日の夜や週末になると、おしゃれをした若者が集まるプチ観光スポットになります。
観瀾古墟の見どころ
民族衣装レンタル店が複数あります。歴史を感じる街並みで民族衣装を着て歩けば古代にタイムスリップした気分になれそうです。地元の中国の女の子たちは民族衣装を着て、壁アートの前で写真を撮るのがはやっているようです。
美術館が2つあります。全部をじっくり見ると半日かかります。展示内容は数か月ごとに各種企画展が入れ替わります。過去の企画展では、龍華区の現在を写した写真展や地元の小中学生の絵画展などが展示されていました。中国人の視点で捉えた深センを外国人として新鮮な気持ちで鑑賞できるかもしれませんね。
観瀾古寺という仏教寺院があります。現在も地元の人々に信仰されているお寺です。内部は台湾の寺院に観光で行ったことがある方は想像がつきやすいかと思います。写真撮影厳禁になっています。旅の無事をお参りするといいかもしれませんね。
観瀾古墟の基本情報
- 入場料:無料
- 入園時間:24時間(ただし美術館やエリア内飲食店の営業時間はあります)
- 住所:広東省深セン市龍華区観瀾沿河路与布新路交叉口東南
観瀾古墟の近くのグルメ
美術館巡りして、お散歩して、お腹がすいたらご当地グルメが食べたいですよね。
観瀾古墟エリア内には雰囲気がお洒落なカフェがあります。エリア外には本格的な客家料理や広東料理のレストランや猫がかわいいカフェがあります。
個人的なおすすめはだんぜんエリア外の飲食店です。中華料理は一皿のボリューム満点なので女性一人では食べきれないですし、周辺はローカルな客家の人々の生活エリアでもあり英語が通じないのが、少しハードルが高いかもしれませんが。
今回ご紹介するカフェは、猫好きな人なら現地の言葉が分からなくてものんびりとした時間を過ごしやすいと思います。カフェなら外国人が一人でも入りやすいです。スタッフが親切にメニューのカスタマイズにも応じてくれます。
猫がいるカフェ THAICOの基本情報
- 店名:THAICO(観瀾老街店)
- 営業時間:9時30~翌1時
- 住所:広東省深セン市龍華区昇華一街54号
- サービス:喫煙可、WiFi有、トイレ有、駐車場無
まとめ
「観瀾古墟」は週末にのんびりとアートに触れてリフレッシュするのにおすすめの場所です。深センはビジネスの街ですが日程に余裕があれば郊外まで足を延ばしてみませんか。
中国は日本からの距離が近く直行便の本数も多い国ですが、観光には現在ビザが必要です。この記事を読んで中国深センに行ってみたいなと思われたら、観光ビザの申請に行きましょう。
文・写真・阿信(axin)/提供元・たびこふれ
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