行列と順番待ちシステム

 順番待ちシステムを導入すると、待つことがなくなるのかというと決してそんなことはない。端末で登録をした後に呼ばれるまで待機することは変わりなく、結局は並んでいないだけで待っていることには変わりない。

 また、店の外からエントリーをしただけでは受付完了とならず、来店してチェックインをすることが必要となる。理由はエントリーしただけで実際に来店しなかったり、エントリーだけしてそのまま他店に行ってしまったり、またはいたずら目的のエントリーもあったりするので、チェックインが外せないステップとなっているのである。

 「目安の待ち時間」通りに呼ばれずクレームになるケースも少なくない。30分待ちなのでエントリーしたものの、待ち時間がいつまでたっても減らずに想定以上の時間を待たされたという経験があるケースも多いだろう。

 「待ち時間」というのは希望の席や人数、待機時間、待ち組数などをもとに算出されたあくまで目安に過ぎない。顧客の食べている時間が想定以上に長かったり、エントリーしたけれど結局はチェックインしない人がいたり、などの事象があると時間が変動していくのがシステムの常となる。

入店前の体験に付加価値を

 今後も飲食店から行列がなくなることはないといえるが、行列をより効率的にしていく動きは進んでいくはずだ。事前決済を導入することで来店がほぼ確実なものとなり、チェックインをなくすことも可能かもしれない。テイクアウトを併用している店舗であれば、受取用のロッカーを設置することで行列の対象者を減らすことができる。

 また、回転寿司の待機エリアでは映像を流すことで、待ち時間の苦痛を和らげようとしている。飲食店での食体験というのは、実は店に入る前から始まっている。これからは店に入る前の体験にどれだけ付加価値があるのかも差別化ポイントになってくるに違いない。(イデア・レコード・左川裕規)

なぜ飲食店の行列はなくならないのか? 導入システムを解説
(画像=『BCN+R』より 引用)

提供元・BCN+R

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