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スバル360とレースでの激闘を経て、「コークボトル」の2代目へ
パワーウォーズと3代目「スティングレイ・ルック」フロンテ
スバル360とレースでの激闘を経て、「コークボトル」の2代目へ
ただ、先行した割にスズキの販売は決してパッとしたものではなく、スバル360やサンバー（初代）が好評だったスバルや、オート3輪をはじめとする「商用車の名門」から脱却を図ってR360クーペで参入、キャロルで販売トップになったマツダに及びません。
1963年に鈴鹿サーキットで開催された第1回グランプリは、スズキの苦境を打破する好機と考えたようで、2輪のレースで鳴らしたフルチューン技術としっかりトレーニングを積んだレーサーを集めて、すっかり勝ったつもりでいたスバルを撃破します。
ただし翌年には当然のごとくフルチューンで巻き返しを図ったスバル360に逆襲されて優勝を奪われ、相変わらず販売トップに絡むでもない低迷ぶり…初期の軽商用車「キャリイ」が好評で助かりましたが…という状況。
そこで1967年にはFFからRR（リアエンジン・後輪駆動）化、「コークボトル」と言われる引き締まった曲面美あふれるデザインに強力な21馬力エンジンを積み、スズライトの名を外して独立した2代目「フロンテ」を発売。
これならスバル360にもキャロルにも負けない！…はずでしたが、同年にホンダが31馬力と驚異のハイパワー軽乗用車「N360」を発売した結果、スズキのみならずホンダ以外の軽自動車メーカー全てがホンダ対策に追われるハメとなりました。
パワーウォーズと3代目「スティングレイ・ルック」フロンテ
N360と軽トラのTN360で先行メーカー全てを飛び越し、一気に軽自動車No.1となったホンダが仕掛けた軽自動車パワーウォーズはマツダ以外の全メーカーを巻き込み、最終的にダイハツがフェローMAX SSで、グロス出力ながらリッター100馬力超えの40馬力に達します。
スズキも2代目フロンテに36馬力の「SS]を追加するなど対抗、ロータリーに注力していて為すすべのないマツダ、世代交代に手間取るスバルを尻目に、スズキ（フロンテ）、ダイハツ（フェロー）、三菱（ミニカ）がホンダを激しく追撃しました。
1970年にはスズキが3代目フロンテ（フロンテ71）を発売、2代目と同様のレイアウトながら、効率重視の箱型ボディとロングホイールベース化でキャビンを拡大して快適性向上、スペアタイヤをリアエンジン上へ移してフロントトランクを設け実用性を向上。
さらに軽スペシャリティカーの「フロンテクーペ」も発売し、「ライフ」（初代1971年）で水冷エンジンのマイルド路線に転じたホンダを追い越そうとしていました。
