■出雲鉄文明、技術を現代に継承しています

●鍛冶工房弘光(島根県)× フライパン

雑誌「男の隠れ家」編集部が選んだいいもの。鉄文化の源流とされる地で生み出されるフライパン
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

日本における鉄文化の源流ともいえる島根県で、江戸時代から十代にわたって製鉄技術を継承してきたのが「鍛冶工房弘光」である。

ほとんどの鉄製品が機械加工やプレスに置き換えられている現代において、伝統的な日本刀鍛錬の技法を生かし、木炭による鍛造にこだわり続けている。

昭和50年代より昔ながらの灯具を復元し、また行燈や花器、火廻り品、ランプシェードなど現代の生活にあわせた新しい鉄製品作りに挑戦してきた。作品はパリの展示会「メゾン・エ・オブジェ」でも高い評価を得ている。

その「鍛冶工房弘光」が手掛ける新ブランドが「鍛月」の職人の手による武骨なフライパンである。鋳型に流し込む鋳造ではなく、叩いて成形する鍛造のためフライパン表面の表情はすべて異なる。

雑誌「男の隠れ家」編集部が選んだいいもの。鉄文化の源流とされる地で生み出されるフライパン
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

500℃を越える高温の中、作業場には熱風が吹き荒れる。熱しては叩き、熱しては叩く。その飽くなき繰り返しによってイメージ通りの形に近づいていく。

叩くほどに酸化した不純物は取り除かれ、強度が高まっていく。そしてその仕上がりは日本の美意識へとつながる究極のミニマリズムである。

叩くことでできた手の痕跡が独特な風合いを生みながらも素材の美しさを際立たせる。そのまん丸い形は、さながら無数のクレーターを有した満月である。

雑誌「男の隠れ家」編集部が選んだいいもの。鉄文化の源流とされる地で生み出されるフライパン
(画像=『男の隠れ家デジタル』より 引用)

頑丈な上に、熱伝導率にも優れ、全体にムラなく熱を通すことができる。厚いステーキであっても表面全体は香ばしく焼き上がり、内部にジューシーな旨みを閉じ込める。

熟練の料理人だけでなく近年人気のキャンパーにも愛好される理由だ。このフライパンは、大量生産にはない価値を未来へと継承するための挑戦である。

雑誌「男の隠れ家」編集部が選んだいいもの。鉄文化の源流とされる地で生み出されるフライパン
(画像=フライパンごとそのまま食卓へ。熱伝導率が良いので、鉄板の温度が下がりにくく、長時間暖かい食事が楽しめる。最大径が20cmという大きすぎないサイズがアウトドアでも自宅でも使いやすく人気の秘訣だ。、『男の隠れ家デジタル』より 引用)

【商品概要】
製品名:鍛月 TUKA
価 格:2万4200円
サイズ(約):最大径20cm×長さ40cm(持ち手含む)×深さ1.8cm×板厚2mm
重さ:約600g
素材:本体/アイアン(鍛造鉄)、持ち手/籐

鍛冶工房弘光

昭和50年代には鉄を用いた照明器具を販売。以降、さまざまな生活用品をデザイン、制作している。

島根県安来市広瀬町布部1168-8
TEL:0854-36-0026

提供元・男の隠れ家デジタル

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