日本は0.23ドルで、韓国やイスラエルを下回り、先進国の中ではかなり低い水準となっています。

対内直接投残高 2022年
39か国中 単位:ドル
1位 10.99 アメリカ
2位 3.50 中国
3位 2.78 オランダ
4位 1.50 カナダ
7位 1.09 ドイツ
9位 0.90 フランス
14位 0.46 イタリア
18位 0.25 韓国
21位 0.23 日本

国際的な順位は、概ね対外直背投資と同程度な国が多いようです。

このような国は海外へ投資もするし、海外からの投資も相応の規模で集めているということが言えそうですね。

日本は対外直接投資残高が2022年で1.9兆ドル程度だったのに対して、その9分の1程度しかない事になります。

5. 先進国の直接投資の特徴

今回は、OECD各国と中国についての対外直接投資残高、対内直接投資残高についてご紹介しました。

どちらもアメリカが圧倒的な水準ですが、オランダや中国の存在感も大きい事がわかりましたね。

一方で、日本の場合は対外直接投資はそれなりの規模ですが、対内直接投資が極端に少ないという特徴になるようです。

各国とも双方向的なグローバル化が進む中で、日本だけアンバランスな状況にある事が窺えます。日本企業は積極的に対外直接投資を進める一方で、海外からの投資が少ない歪な関係性ですね。

日本の独特な商習慣、言語の壁、極端に高かった物価比率、海を隔てた立地、距離の壁など、様々な原因も考えられますが、他国と比べて異なる状況にある事は認識しておいて良いように思います。

昨今の円安を踏まえて、これがどのように変化していくのか大変興味深いですね。

皆さんはどのように考えますか?

編集部より:この記事は株式会社小川製作所 小川製作所ブログ 2024年7月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「小川製作所ブログ:日本の経済統計と転換点」をご覧ください。