宅配需要の増加から、ドライバーの人手不足などが深刻化しており、「置き配」が荷物の受け取り方法の1つとして一般化してきています。
宅配業者大手、佐川急便株式会社は、荷受人からの「置き配」に9月2日(月)から対応することを発表しました。
物流2024年問題
2024年4月1日(月)に施行された働き方改革関連法によって、トラックドライバーの年間時間外労働時間の上限が規制されることで発生する諸問題は「物流2024年問題」と呼ばれています。
その影響は、輸送力の供給不足から2030年には全国約35%の荷物が運べなくなるという%試算も出ているといい、同社では、2024年4月からこの社会課題に対して取り組みを実施してきました。
たとえば、独自サービス「スマートクラブ」による再配達削減。働き手不足解消に向けた「AI搭載荷積みロボット」の開発など、持続可能な物流の実現へと挑戦しているといいます。
荷受人が「置き配」を指定できる
従来は、個別契約を結んだ荷送人が出荷した荷物のみが対象となる「指定場所配送サービス」のみで「置き配」が選択できましたが、9月からは同社の登録無料の会員制Webサービスであるスマートクラブ会員であれば荷受人が「置き配」を選べるようになります。
スマートクラブと佐川急便のLINE公式アカウントを連携すると、LINEから手軽に配達方法を選択できるそうです。
同社の「置き配」では、宅配ボックスや玄関前、ガスメーターボックスや車庫などを受け取り場所として指定できるといいます。
サービスを拡大することで、受け取り方法の多様化による利便性の向上を図ると同時に、再配達を削減することでトラック輸送時のCO2排出量削減やドライバー業務の効率化につなげようという試みだといいます。