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救急出動が34秒に1回も発生!しかし半数以上が「軽症」、救急車が足りない事態

救急出動が34秒に1回も発生!しかし半数以上が「軽症」、救急車が足りない事態

「救急車が足りない!」東京都だけで救急出動が1日3300件以上!統計以来2番目の多さに…救急車ひっ迫アラート発令
(画像=©naka/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

東京消防庁は、2024年7月8日に救急車の救急出動件数が3,372件にのぼり、統計以来過去2番目の多さとなったことをTwitterで明かしました。

同日には救急車の出動率が高く救急車を非常編成する「救急車ひっ迫アラート」を8時30分に発令。15時30分には非常編成を解除したものの、救急出動件数が多くなれば救急車が現場へ到着するまでに時間がかかるため、東京消防庁は救急車の適時・適切な利用に協力するよう呼びかけています。

なお、東京消防庁が発表した2023年の救急出動件数は過去最多となる91万7472件にのぼり、1日あたり2514件、約34秒に1回出動していたこととなります。年間の搬送人員は77万3342人で、このうち約4割以上となる31万2534人が75歳以上でした。いっぽう、救急搬送されたものの軽症と判断された割合は半数以上の54.2%となっています。

毎年夏になると熱中症疑いによる救急出動が増えるため、こまめな水分補給や日傘の活用といった熱中症予防はもちろん、クーリングシェルターの利用や外出を控えるなどの対策も呼びかけられています。

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救急車の現場到着がここ数年で2分伸びた…「たかが数分」が命取り

救急車の現場到着がここ数年で2分伸びた…「たかが数分」が命取り

「救急車が足りない!」東京都だけで救急出動が1日3300件以上!統計以来2番目の多さに…救急車ひっ迫アラート発令
(画像=©hiroyoshi/stock.adobe.com、『MOBY』より 引用)

また、東京消防庁が公表した2023年の平均現場到着時間(出動から救急現場に到着するまでの平均時間)は9分54秒でした。前年2022年は9分43秒となっており、前年より11秒遅れる結果となっています。

直近10年では平均して7分台前後となっており、2分近く到着時間が伸びたことになりますが、2分程度であれば大したことはないと感じる人はいるかもしれません。しかし、救命においては1分1秒が生死を分ける状況にあり、特に心肺停止状態では12分経過後の救命率はわずか3%となってしまうため、そのたった2分で命を落とすことすらあると言えるでしょう。

また、119番への入電も殺到しており、電話がつながりにくい状況であることもあわせて注意喚起しています。少しでも負荷を抑えるため、病院へ行くか救急車を呼ぶか迷ったときは東京消防庁の救急相談センター(#7119)へ電話するよう呼びかけています。

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救急車に道を譲らない人が増えたのは車の遮音性が上がったせい?

救急車に道を譲らない人が増えたのは車の遮音性が上がったせい?

「救急車が足りない!」東京都だけで救急出動が1日3300件以上!統計以来2番目の多さに…救急車ひっ迫アラート発令
(画像=『MOBY』より 引用)

また、出動が増えていることに加えて、「救急車に道を譲らない人が増えた」ということもSNSでは話題となっています。

救急車を含む緊急車両の走行を妨害することは道交法違反となるだけでなく、妨害したことが原因で搬送中の患者の治療に支障が生じ、妨害したドライバーの過失などが立証された場合には損害賠償責任が伴います。

「車の遮音性が上がりサイレンの音が聞こえなくなった」という声もありますが、緊急車両のサイレンは「車両の前方20メートル、高さ1メートルの位置において、90~120デシベルであること」と定められていて、これは工場の中や飛行機のエンジンの近くに相当する音の強さ。

遮音性が上がっているとはいえ、これだけ音が強いサイレンが聞こえないのは、カーオーディオ等のボリュームを上げてしまっていたり、聴力に問題がある場合がほとんどであることが多いようです。いずれにしても、緊急車両の走行を妨げても良い理由とはなりません。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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