黒田剛監督 写真:Getty Images

 町田ゼルビアは今月5日開催のYBCルヴァンカップ・プレーオフラウンド第1戦(対セレッソ大阪)で、FWエリキやMFナ・サンホらのゴールにより3-1と勝利。プレー強度の高さやロングスローなどを武器に躍進する中、海外メディアが町田のプレースタイルを分析しているが、黒田剛監督や同クラブへの否定的な見解も示している。

 黒田監督のもと昨季J2優勝を成し遂げ、クラブ史上初となるJ1の舞台でも快進撃が止まらない町田。ファウルやボールとは関係ない場所でのプレーを巡って賛否を生んでいるとはいえ、J1第17節終了時点で勝ち点35を獲得。2位・鹿島アントラーズとの勝ち点差がゼロであるとはいえ、依然として首位に立っている。

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 ブラジルメディア『グローボ』は今月5日、ポゼッションを重視する川崎フロンターレと、カウンター攻撃で相手に脅威を与える町田のプレースタイルを比較。町田のスタイルについて「最もシンプルで効果的な結果重視のスタイルだ。組織立っており、戦術面でも応用に優れたチームである」と評している。

 一方、対戦相手の視点では「黒田剛監督は悪役だ。彼は現実的なスタイルで日本のサッカーを壊しているが、目新しいことは何もない。日本サッカー界の挫折だ」とバッサリ。浦和レッズ、鹿島アントラーズなど、他クラブのファン・サポーター、ジャーナリストの話として「町田のサッカーは退屈であり、創造性がない」「黒田は我々のクラブを率いてほしくない」「町田戦はつまらない。AFCチャンピオンズリーグで中国や韓国のクラブと対戦するようなものだ」と綴っている。

 町田のプレースタイルに対する賛否や好き嫌いが分かれているとはいえ、『グローボ』は「町田は勝利のために全力を尽くす。常に勝つことを考えてプレーする。このメンタリティーが、日本サッカーにまだ足りていない部分だ」と指摘している。先月19日に行われたJ1第15節の東京ヴェルディ戦におけるパリ五輪U23日本代表候補FW藤尾翔太の「PK直前の水かけ行動」にも注目が集まる中、勝負へ拘ることの重要性について考える必要がありそうだ。