2)金正恩氏は李雪主夫人との間に3人の子供がいるが、金正恩総書記は金主愛さんを長男よりも優先して公の場に連れていく理由。
AIは4点を挙げて整理している。
①長男の若さや経験の不足
②金主愛さんの能力や魅力
③政治的戦略や内部政治
④ジェンダーに対する政治的メッセージ
AI:「長男は若く、指導者としての役割を果たすにには経験と教育不足。一方、金主愛さんは成熟しているか、または政治的な教育を受けている可能性がある。金主愛さんが優れた指導能力や魅力を持っており、長男よりも金主愛さんの方が、北朝鮮政府や金家のイメージを向上させるのに適していると判断されたのだろう。長男と金主愛さんの間には、内部政治や派閥争いなどの複雑な要素が存在するかもしれない」
3)金正恩氏はまだ30代だ。後継者問題を現時点で考える必要性はあるのか。
AIは4点に整理している。
①家族の政治的影響 ②政権の安定性と継続性 ③外交的影響 ④歴史的前例
「北朝鮮の政治体制は個人指導者に大きく依存しており、後継者問題が解決されない場合、政権の安定性や継続性に影響を与える可能性がある。金正恩氏が後継者を早期に決定することで、政権の安定性を確保しようとする動きが考えられる。金正恩氏自身が父親の金正日氏から指導権を継承した経緯がある。このような歴史的な前例から、金正恩氏も後継者問題を早い段階で考慮せざるを得ないと感じている」
4)金正恩氏が政権の安定性、継続性を重視しているということは、北朝鮮の現政権が不安定か、危機にあることを示唆していないか。
AI:「その通りだ。金正恩氏が後継者問題を早い段階で考えている理由の一つは、現政権の安定性が不安定である可能性がある。北朝鮮は内外のさまざまな要因により政治的、経済的な不安定要素を抱えており、そのような状況下では政権の継続性に対する不安が高まる。政権が安定している時に後継者問題を考えることは一般的には必要ないが、北朝鮮のような政治体制では、指導者の病気や死亡などによる予期せぬ事態が発生する可能性があるため、常に後継者問題に対する備えが求められるわけだ。後継者が明確に決まっていることで、政権内の混乱や権力闘争が最小限に抑えられる効果が期待できる」
5)金正恩総書記と実妹の金与正労働党副部長との間で権力争いや軋轢が生じている可能性について。
AI:「確定的な情報はないが、北朝鮮の政治体制では、権力闘争や派閥間の対立が常に存在する。金与正氏は金正恩氏の妹であり、兄である金正恩氏の支持を受けながら、労働党の副部長として一定の権限を持っている。一部の報道では、金与正氏が金正恩氏の信頼を受けて、政権の中核的なポジションを担っているとされている。北朝鮮の政治情勢は非常に閉鎖的であり、情報が限られているため、内部の権力関係や対立については推測するのが難しい」
朝鮮中央通信(KCNA)によると、金与正朝鮮労働党副部長は15日、「個人的見解」として、日本が政治的決断を下せば「岸田文雄首相が平壌を訪問する日が来る可能性もある」と述べた。ただ、拉致問題は「解決済み」という北朝鮮の従来の立場に変化はない。金与正さんの談話は、岸田首相が9日の衆院予算委員会で金正恩総書記との首脳会談実現に対して意欲を示したことに対する答弁だ。
最後に、金正恩総書記の李雪主夫人について。李夫人はファーストレデイ―の立場にあるが、公の場に登場する機会がここにきて減っている。金正恩氏は後継者問題を考えるうえで、「白頭血統」を重視するため、金王朝の直系ではない李夫人は後継者レースで選択外にいるからだろう。
編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2024年2月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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