ハリウッドサイン

ハリウッド俳優のジョージ・クルーニーが10日、ニューヨークタイムズに寄せた論説で民主党はバイデン氏では「勝てない」と主張し、選挙戦からの撤退を求めた。これに対し、大物俳優や監督が相次いで賛同を示した。

クルーニーは先月、ロサンゼルスで開催されたバイデン氏のファンドレイジング・イベントに登壇していた。その時の様子について「2010年の大物ではなかった。2020年のジョー・バイデンでさえなかった。討論会でみんなが目撃したのと同じ人物だった」と振り返り、民主党指導者に対し、バイデン氏に「自主的な撤退」を求めるよう呼びかけた

長年のバイデン氏支持者、マイケル・ダグラス(79)は、「言い分はもっともだ」と同意を表明した。

10日、ABCのトーク番組The Viewに出演したダグラスは、「彼は50年間公職に就いており、素晴らしい男性」と称賛しつつ、「今日明日は心配していないが、1年後を深く憂慮している」と語った。さらに、「特に難しいのは民主党には大きなベンチがあり、多くの強打者がいる」と有力候補が残っていると示唆。共同司会者の1人も「われわれには数ヶ月の猶予があり、巻き返しを図らなければならない」と頷いた。

なおダグラスも、クルーニーと共にファンドレイジングイベントに参加していた。The Hillによると、バイデン氏の健康状態について「非常に鋭敏」と述べた上、診断した人は「全員、元気だと語っている」とアピールしていたという。

大のトランプ嫌いとして知られるロブ・ライナー監督も10日、SNSで「友人のジョージ・クルーニーは、われわれの多くが言っていることをハッキリと表明してくれた」と投稿。続けて「われわれはジョー・バイデンを愛し、尊敬している。彼が国家のためにしてくれたことを分かっている」と述べる一方で、「民主主義は滅亡の危機に直面している。反撃するために、より若い人を必要としている。ジョー・バイデンは撤退しなければならない」と主張した。

ライナー氏の投稿に対して、「誰が彼の後任に選ばれても、党は分裂する。多額の選挙資金を使えるのはカマラだけだ」「2023年7月だったら現実的だった」「プランBを遂行している時間はあるの?私はいずれにせよ重犯罪者に投票しない」と、この段階での候補者変更に疑念の声も多数寄せられている。

作家スティーブン・キング氏がSNSを通じて「バイデンが愛するアメリカの利益のために、再選を目指さないと発表する時」と呼びかけたほか、映画監督のマイケル・ムーア氏はMSNBCの番組で、バイデン氏の「政治的本能」はもはや機能していないと主張。選挙活動を継続させるのは「高齢者虐待の一形態」だと語った