インターネットで買い物をするとき、写真の色合い通りの商品がきちんと届くのかに不安を感じたことはありませんか?

生体認証や画像認識サービスを展開する株式会社ELEMENTS(以下、ELEMENTS)は、ファッションEC企業向け画像生成AIツール「SugeKae(スゲカエ)」に、新機能として生成AIで商品画像の色味を一括調整する色温度調整機能を搭載しました。

「Sugekae」とは?

「SugeKae」は、ファッションEC企業向けに、画像編集技術を持たない人でも、撮影画像の編集を簡単に行えるWebアプリです。

元データと参照画像をアップロードするだけで、AI技術によって背景やコーディネート、商品のカラーをすげ替える(※)ことができるといいます。

※すげ替える:とりかえて、さし込んで付ける。つけかえる。

色温度調整機能とは?

色温度調整機能は、撮影環境による実商品と写真の色味の違いを生成AIを用いて、自動で一括調整する機能だといいます。

商品の正しい色味の画像と、撮影画像をアップロードするだけで、トップスやボトムスなど商品の対象範囲を自動選定し、色調整までを行います。

「SugeKae」は参照画像をベースに構図の異なる画像でも対象範囲を自動選定し、100枚の画像処理を一括で行うことができるそうです。

光や影もAIが学習し、97%の業務削減に

正しい色味の商品画像から色温度(※光の色を定量的な数値で表現する尺度)のデータをAIに学習させ、異なる見た目の服の色を正しい色に再生成するようになっているそうです。

色の感じ方には個人差があり、光や影が複雑に入り交じる色を手動で調整するのは編集者の高い技術が必要なものだといいますが、生成AIの学習機能を用いることにより、高精度な調整を安定的に実現できるそうです。

また、同社によれば編集者が行うと、1枚あたり約3分かかるという作業時間を5秒程度に短縮可能で、これまで合計100時間を要していた作業が3時間で完了し、約97%の工数を削減できるのだといいます。

機能リクエストを募集中

ELEMENTSは、今後もファッションEC現場の使いやすさを重視し、業務効率化につながる機能を開発していきたいとしています。

このほかにもお問合せフォームから「SugeKae」の機能リクエストを受け付けており、利用がない企業からも現場の要望などを募集しているそうです。

<参照>

生成AIでファッションEC画像の色調整作業を一括で処理する機能を開発 ~1度に100枚を処理でき97%の工数削減、色イメージ違いによる返品防止にも寄与~ 株式会社ELEMENTS