窓側はオープンなテーブル席ですが、私達が通されたのは、カーブしているソファの背で隣が見えないように配置されていて、半個室のような感じで落ち着きました。
そしてテーブルの上には、ピンク色の紙に黒い字のメニュー。ナプキンは、少し生成りっぽい白に黒いレースの可愛い縁取り。レストランで縁取りがあるナプキンを見たのは初めてです。このお店はディテールが楽しく、見つけるたびにワクワク。
飲み物は、柚子とショウガのソーダ(1500円税込)と、ガス無しのミネラルウォーター、アクアパンナ(1200円税込)をお願いしました。お料理は、ランチコース(16000円税込)を予約していたので、あとは待つだけです。
Gucciオステリア東京は、フィレンツェ本店、ロサンゼルスのビバリーヒルズの次に、3番目にできたお店。Gucciオステリアは、その後ソウル店もオープンして世界で4店あるそうです。
正式な名称は、Gucciオステリア ダ マッシモ・ボットゥーラ。マッシモ・ボットゥーラ氏は、エミリア・ロマーニャ州モデナにある、ミシュラン三ツ星、世界レストランランキングで1位になったこともある、「オステリア・フランチェスカーナ」のシェフなので、クオリティはお墨付き。
フィレンツェが本拠地のGucciとコラボするレストランならば、イタリアの洗練されたセンスで最高の料理が楽しめるのではと、期待しないわけにはいきません。
Gucciと同じように、フィレンツェが本店の食器ブランド、ジノリがコラボしていて、料理と同様、食べている途中から食べた後まで、その色やデザインを楽しむことができます。
最初のアミューズは、小さなお料理が3品。マイクロバジル、モッツアレラチーズ、マイクロトマトの、小さなカプレーゼは、白地に深緑色の花柄の絵のお猪口(のような小さなボウル)を逆さにして盛り付けられていました。メロンと生ハムの泡の料理は、食べ終わった器の中に、ワインカラーの赤い蝶々のイラスト。
もう一つのアミューズは、モナカ生地の表面に「一緒にイタリアに帰ろう」という意味のイタリア語。ここにいると、イタリア・フィレンツェのお屋敷に招かれたような気分になります。レストランの入り口の天井近くの壁にはフィレンツェの貴族、メディチ家の方の詩が刻まれていました。
床の柄も、フィレンツェっぽいのです。壁のシャンデリアは、カラフルなベネチアンガラスで、これを見ているだけでも、私は時間が経つのを忘れます。
前菜の一つ目は、Calamaro Farcito。イタリア風のイカ飯です。プロシュート(生ハム)をカットするマシンで、イカを薄くカットしたシートに、味付けごはんが潜んでいました。旨味のあるトマトソースが取り囲みます。カラフルなエディブルフラワーが華やかさを演出。