11月8日、ロボットによる工場労働者の死亡事故が韓国で発生した。ロボットが人間と野菜の箱を区別できず、男性を押し潰してしまったのだ。

 被害者は40代のロボット会社勤務の労働者で、南慶尚の農産物流通センターで機械のセンサーを点検していた。事故は8日朝早くに発生した。ロボットはピーマンの箱をパレットに積む作業中だった被害者を腕で掴み、コンベヤベルトに押し付けて顔と胸を押し潰したのだ。

 警察によるとロボットは誤動作を起こし、男性を箱と認識したとみられる。被害者は病院に搬送されたが、その後死亡した。この事故については、韓国の連合ニュースが報じている。

 警察は現在、安全管理者に対する職務怠慢の可能性について調査を準備している。この工場を所有する東高城輸出農業団地の関係者は、事故後の声明で「正確で安全な」システムの確立を求めた。

 被害者は、元々11月6日に予定されていたテストを代わりに行っていた。ロボットのセンサーに問題があったため、テストは2日間延期されていた。

 今年3月には、韓国の50代の男性が自動車部品製造工場でロボットに挟まれ、重傷を負った事故が発生している。また昨年7月には、ロシアでチェスをするアンドロイドが試合中に子供の指を折る映像が公開された。この事故は少年の速い動きに混乱したためだとロシアのメディアは報じている。

※ロシアで起きたチェスの試合中の事故の映像

 ロシアチェス連盟の副会長であるセルゲイ・ラザレフは、子供が早すぎる手を打ったために「特定の安全規則」に違反したと述べた。

 カーネギーメロン大学のロボティクス専門家、クリストファー・アトケソンは「ロボットは限定的な感覚しか持たず、周囲の状況を完全に把握することはできない」と語った。「チェスをするロボットには耳がなく、その視覚システムはチェス盤と駒以外には反応しなかったと思われる」と彼は述べている。

 ロボットの普及が進む中で、このような事故は技術の進歩に伴うリスクを示唆しており、人間と機械の共存において安全性の確保が今後一層重要となるであろう。

参考:Daily Mail Online

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提供元・TOCANA

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