葬式は絶対にあげるべきか、それとも故人の希望を叶えるべきか。「そもそも葬式は誰のためにあるのか」について考える人は、少なくないようだ。

■余命短い男性の願い

海外で暮らす男性(29)は多発性骨髄腫を患い闘病を続けてきたが、症状は徐々に悪化。抗がん剤も効かなくなったため、医師からは緩和ケアを勧められた。

余命は4~6ヶ月。死期が近いことを理解し受け入れた男性は、「できれば森に埋めてほしい」「そして自然に還りたい」と強く願うように。葬式や墓石は望まず、「埋葬(土葬)だけで十分だ」とも考えるようになった。