7月3日にインテリアショップ「フランフラン(Francfranc)」を展開するFrancfrancの買収を発表したアインホールディングス(以下、アインHD)の株価が大幅に下落した。完全子会社化を発表した当日の終値が6120円だったアインHDの株価は、翌4日には5553円で取り引きを終えた。前日比9.26%マイナスとなる大幅下落で、この日の東証プライムでもっと下落率が高かった。
アインHDは、20代から30代を中心とした顧客層を抱えるFrancfrancを傘下に収めることで、コスメ&ドラッグストア「アインズ&トルぺ(AINZ&TULPE)」との補完関係を構築できると判断して、今回の買収に踏み切ったものの、市場の反応は厳しい。Francfrancの2023年8月期決算は、売上高は394億8400万円、営業利益は25億6800万円、当期純利益は11億9400万円で、今回の買収金額は約499億円。
インテリア業界は、業界最大手のニトリホールディングスを始め、「無印良品」を展開する良品計画、外資では「イケア(IKEA)」が国内で13店舗を展開しており、競合がひしめいている。「大塚家具」もブランド名や既存店舗は存続しているが、ヤマダデンキが吸収合併したことで法人としての大塚家具は消滅している。「フランフラン」が取り扱うインテリア雑貨は、「スリーコインズ(3COINS)」などの低価格ブランドとも競合してくる。
コスメやインテリア雑貨を取り扱う業態としては、「ハンズ(hands)」や「プラザ(PLAZA)」などがあるが、「アインズ&トルぺ」と「フランフラン」の今回の融合でこれらとどのような差別化を図るのか、そしてどのような相乗効果が期待できるのか、市場は注視している。
文・セブツー編集部/提供元・SEVENTIE TWO
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