各地では猛暑日が続き、夜になっても気温が下がらずに寝苦しさを感じている人が多いのではないでしょうか。

ダイキン工業株式会社は、全国の20~60代の男女530人を対象に「熱帯夜の睡眠時の熱中症対策とエアコン使用に関する意識調査」を実施しました。

睡眠時、熱中症の初期症状を感じたことがある人は約7割

熱中症の初期に見られる症状を9つ挙げ、熱帯夜の睡眠時や起床時にこれらの症状を感じたことがあるかを複数回答形式で質問。

「倦怠感」を感じたことのあるという回答は45.7%に上り、「異常な発汗(18.3%)」、「体温の上昇(16.8%)」、「頭痛(15.5%)」や「立ちくらみ(9.2%)」など、約7割(69.2%)の人がなんらかの症状を感じたことがあるということがわかります。

一方、就寝中に熱中症対策を取っているかを単一回答式でたずねたところ、この調査では33.7%の人が「対策をしていない」と回答しました。

その理由について複数回答でたずねると、「危険を感じたことがないから(43.0%)」が最多。「睡眠時の熱中症対策が具体的にわからないから(26.8%)」、「夜間や睡眠中に熱中症になるリスクがあることを知らなかったから(16.8%)」が続きました。

暑さ対策に有効なエアコンの使い方とは?

また、夏の時期における睡眠時の悩みについて聞きました。とくに悩みがないという人は全体の23.8%に留まり、約4人に3人(76.2%)は何らかの悩みを持っているといいます。

複数回答でその悩みをたずねると、最も多かったのは「暑くて目が覚める(45.5%)」、次点は「なかなか寝付けない(33.0%)」でした。

暑さ対策に有効なエアコンは、どのくらい使われているのでしょうか。単一回答式で聞くと、就寝時に使用していないという回答は全体の15.8%。エアコンを「持っていない」と答えた人は、2%ほど存在しています。

熱帯夜にエアコンを使っている人に、その使い方を単一回答で調査。「朝までつけっぱなし(46.1%)」と「タイマー設定をして、寝ている途中で切れるようにしている(43.5%)」がほぼ同数でした。

熱中症患者の治療にも携わるという帝京大学医学部附属病院・高度救命救急センター長の三宅康史先生は「熱帯夜は扇風機をつけたり、窓を開けたりするだけでは十分に涼しい環境を作り出せない可能性があります。エアコンを使用するなどして寝室環境を快適にし、寝る前にしっかりと水分補給を行うことが重要です」「蒸し暑い夜にはエアコンで冷房や除湿をするなど、温度や湿度管理にも注意をしてみてください」とコメントしています。