近年、食品ロス削減に向けて国際的な関心が高まったこともあり、地域や企業が積極的な取り組みを行うことが多くなっています。
環境保全や将来の食料確保などのためにも、食品ロスの削減は避けられない課題の1つです。
アスクル株式会社(以下、アスクル)はグループ会社である嬬恋銘水株式会社とともに、食品ロスのなかでも飲料に注目した「Go Ethical(ゴー・エシカル)つながる天然水」を販売します。
飲料業界の通例出荷前の「飲料ロス」とは?
飲料業界では、ブランド価値保護や商習慣によって飲料の外見が規格外となると、中身の品質に問題がなくても出荷せず廃棄されることが多いといいます。
同社で販売中の、100%素材をリサイクルしているというペットボトル飲料「つながる天然水」でも、この出荷前の製造工程における「飲料ロス」が生じています。
飲料業界の変容や意識向上に
通常、「つながる天然水」は製造工程で転倒などにより傷や凹みが発生したら、中身を入れ替えて販売をします。
これを、外装の傷や凹みはそのまま、油汚れなどは人の手でしっかりと拭き取り、箱詰めをして出荷・販売。手間をかけてでも商品化し、継続的に販売する仕組みを構築・実現させました。
同社によると、この取り組みによって飲料業界や消費者の意識そのものの変容に貢献したいと考えているそうです。
販売・受注は、一定数出荷できる目途が立ったタイミングでアスクルとLINEヤフー株式会社が運営する通販サイト「LOHACO」にて開始する予定です。
廃棄削減に向けたアスクルの取り組み
アスクルは、2020年から商品廃棄ロス削減に向けた取り組み「Go Ethical」を行っています。
この取り組みでは、ブランドや企業の返品、出荷期限切れなどにより従来は廃棄されていた商品をアウトレット価格でECサイトにて販売。
4年間で、150万個を超える商品の廃棄削減につながったといいます。
これまで、食品ロスといえば出荷後の返品や、消費者による食べ残し・飲み残しなどの印象が強かったと思います。今回、アスクルは、出荷前の「飲料ロス」が発生していることに着目。「Go Ethical」を進める企業として、グループシナジーを活かし「飲料ロス」削減に挑戦したそうです。
<参照>
水だって、もったいない!新商品!出荷前の“飲料ロス”削減に取り組む「Go Ethicalつながる天然水」を商品化・発売決定