スペースデブリ、いわゆる「宇宙ゴミ」は地球全体の問題になっている。
スペースデブリにはサイズがあり、大きいものは放っておけば他のスペースデブリと衝突し、細かく小さくなってしまう。そうなると、回収はより困難になる。また、大きなスペースデブリが地上に落下したら大惨事が発生するかもしれない。あるいは、稼働中の人工衛星にスペースデブリが衝突する可能性も考えられる。

Image Credits:Dark
2021年に設立されたこのスタートアップが開発しているのは、 「巨大なボクシンググローブ」のような緊急デブリ除去(EDR)プラットフォームだ。
大型スペースデブリを押し出す「ボクシンググローブ」
スペースデブリは、1億個以上のゴミで構成されているという。そのうちの3万個は10cmを超える物体で、役目を終えた人工衛星や切り離されたロケットは5,000個に上る。

Image Credits:Dark
Interceptorは、専用の航空機から発射され、分離式のロケットの推進力を使って上空へ打ち上げられる。(参考)

Image Credits:Dark
インターセプターはロケット分離後、目的のスペースデブリに到着する。位置合わせの後、先端のクッション部分でスペースデブリを押し出し、その軌道を変えてしまうのだ。
TechCrunchの報道では、この宇宙船について「ロケット推進のボクシンググローブ」と表現している。勢いよく衝突するものではなく、優しく圧力をかける仕組みのため、スペースデブリが破壊されてより細かい断片になる心配はないだろう。
2026年に初めての実証プロジェクトを予定
Darkは2026年に1回目のスペースデブリ除去プロジェクトを実施する予定だ。2027年には2回目の実証プロジェクトを行うとしている。

Image Credits:Dark
なお、現時点でInterceptorは開発中のものである。しかし、すでに世界中から大きな期待と出資金が集まっている。