総合人材サービスを提供するランスタッド株式会社が、日本を含む世界7か国のLGBTQI+労働者2,000人以上(日本は350人)を対象に、職場での満足度や心の健康度を把握するための調査を実施しました。
そもそもLGBTQI+とは、レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー・クィア(性自認・性志向が定まっていない人)・インターセックス(身体が一般的に定められた男性・女性の中間、またはどちらとも一致しない人)の頭文字をとった単語で、ほかにもさまざまなセクシャリティを持つ人々も含めたセクシャル・マイノリティ(性的少数者)の総称です。
調査の結果、LGBTQI+労働者が職場で感じている課題が明らかになりました。
差別の実態と雇用主の取り組み姿勢
調査によると、LGBTQI+労働者の41%(日本は34%)が職場での差別に直面していると回答したそうです。また、29%(日本は23%)は職場での差別が原因で退職を余儀なくされていることも分かりました。
さらに、LGBTQI+労働者の57%(日本は51%)が「企業は社内でLGBTQI+問題に取り組み、前向きな変化を起こすべきだ」と考えており、39%(日本は29%)が「雇用主の貢献を形だけのものと考えている」ことも明らかになりました。
日本では特に雇用主の取り組みに対する評価が低いそうで、「雇用主がLGBTQI+の従業員にとって公平な職場を作るために意味のある行動をとっている」と回答した人が全体では51%だったのに対し、日本では3%と大きな差が開いたとのことです。
LGBTQI+労働者を受け入れる環境作り
ランスタッドは調査結果を受け、雇用主がLGBTQI+労働者を受け入れる環境を作るための具体的な方法として、「従業員主導のグループに権限を与える」、「尊重と共感の文化を浸透させる」、「年間を通した真のアライシップ」という3つの方法を提示しています。
調査結果の詳細については日本版はこちらからダウンロード可能で、英語版(オリジナル)はこちらで閲覧することができます。
調査概要
調査機関/調査主体:ランスタッド株式会社
調査方法:オンラインアンケート
調査期間:2024年4月15日(月)~5月3日(金)
調査対象:ランスタッド以外の従業員350人
Z世代 (1997年~2012年生まれ) 102人/ミレニアル世代(1981年~1996年生まれ) 90人/X世代 (1965年~1980年生まれ) 91人/団塊の世代 (1946年~1964年生まれ) 67人
<参照>
日本のLGBTQI+労働者の34%が職場での差別に直面。半数以上が、企業が問題に取り組み、前向きな変化を起こすことを期待。