東急株式会社(以下、東急)と東急電鉄株式会社は、桜新町駅のリニューアル工事で、北口、西口出入口の上家を木材で新設します。
田園都市線地下区間である池尻大橋~用賀駅の5駅のリニューアルプロジェクト「Green UNDER GROUND」第2弾として行われるとのこと。
東急によると、すべての構造部材を木材とした地下駅から地上への出入口上家は全国ではじめてだといいます。
新物件の特徴は?
北口、西口出入口上家の周辺には、八重桜とソメイヨシノの桜並木が連なっていることから、桜新町の街並みに溶け込み、利用客をやさしく出迎えるような勾配を設けた屋根をデザインしたそうです。
また、軽やかな印象を与えるという木造トラス構造(※三角形を基本のパーツとして組み立てた構造)を採用。立体的な構造を美しく演出するため、梁上の間接照明を使用し、夜は部材のすきまから行灯のように町並みを彩る設計にしたそうです。
桜新町ゆかりの青森の木材を使用
使用木材の一部には青森県産材を取り入れ、2004年から続く「桜新町ねぶた祭り」をはじめとする桜新町と青森の交流の歴史を受け継がせました。
この上家では、二酸化炭素約7tを固定化することで排出量を抑制し、地方木材を積極的に活用し“地産都消”を推進することで、持続的な森林整備と林業振興を狙っているといいます。
ステーションカラーを生かしたリニューアル
上家を含む桜新町駅リニューアル工事は、「WITH THE CHERRYBLOSSOMS」がコンセプト。
ステーションカラーである桜色の既存タイルを最大限生かしながら、桜新町駅周辺の風景や人々の暮らしに寄り添うような空間の創出を目指しているそうです。
地下2階、地下3階のホーム階では、桜並木を想起するアーチ状の壁面を新設し、木材のカウンターやベンチも設置が予定されています。
また、6月24日(月)から開始した上りホームの空調設備は、駅構内の暑さ改善による快適性向上を目指して大幅な増強・新設を図ったそうです。
工事中はサザエさんが登場
リニューアル工事は、北口出入口から段階的に着手し、北口、西口出入口上屋すべての工事は2025年度に、駅舎内は2026年夏に竣工が予定されているそうです。
工事期間中は、同駅近くにある長谷川町子美術館との連携で、仮囲いにサザエさん一家のキャラクターが出現し、桜新町の魅力を発信する予定です。
<参照>
全国初!※1桜新町駅の北口、西口出入口上家を木材で新設します 「Green UNDER GROUND」第2弾 桜新町駅リニューアル工事 東急