崩れる「大卒=高い生涯賃金」

「これまで大卒者の生涯賃金は高卒者より5000万円ほど高いといわれてきたが、難関大学から大手企業に就職すれば生涯賃金は高くなるだろうが、一般的に賃金が低いとされる飲食業界や小売業界だとそうなりにくく、高卒で大手メーカーなどに就職したほうが高くなるケースはいくらでもあるだろう。また、高卒でIT系の専門学校を出て、最初は賃金が低い小さなシステム開発会社やSES企業に入り、経験を積んで大手IT企業に転職できれば生涯賃金は大きく跳ね上がる可能性もあり、必ずしも『大卒=高い生涯賃金』というわけでもない」(キャリアコンサルタント)

「厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査によれば、高卒就職者の平均賃金に賞与を2カ月として試算すると、概算で約383万円。一方、大卒就職者は約508万円となっています。同調査の産業別データを参照すると、高卒の就職が比較的多い製造業では、概算で約422万円。一方、飲食サービス業は概算で約360万円。ですから、たとえば高卒で製造業の大手メーカーに就職できた人と、大学を卒業して飲食サービス業のチェーン店などに就職した人を比較すると、高卒就職者の生涯賃金のほうが高くなるというケースも充分考えられます」(ファイナンシャルプランナー・豊田眞弓氏/23年9月30日付当サイト記事より)

(文=Business Journal編集部)

提供元・Business Journal

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