少子化対策は国として重要な課題だが、若年層の所得増加で片付く問題ではない。子育てを支える社会構造にしていく必要があるのだが、その点に関しての考えが見えてこない。いずれにせよ、高齢者が楽に生活をしている状況でもないので、演説を聞いた高齢者は失望するだろう。選挙対策の失敗だと思う。

そう考えると、選挙戦略としては失敗だ。だれがどのようにして選挙戦略を決めているのかわからない。

最近、テレビでも、YouTubeやX、Twitterなどでの人気若手コメンテーターが多く、国民全体の30%を占める高齢者の意見や考えが反映されることが少ないように思う。若者だけを対象にした人気取りだけではなく、本当に国民・都民全体を視野に入れた対策が必要ではないのか?この国を支え続けてきた高齢者の存在感がなくなってきているおかしな国だ。

編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2024年6月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。