ジョルディ・サンチェス 写真:Getty Images

 ポーランド1部ヴィジェフ・ウッチは、J1最下位・北海道コンサドーレ札幌への移籍がほぼ確実とみられるFWジョルディ・サンチェスの後釜を確保した模様。選手本人のSNS投稿削除が話題を呼んでいるほか、ヴィッセル神戸からのオファー内容も現地で報じられている。

 ウッチが今年4月に1年間の契約延長オプションを行使し、契約期間が2025年6月まで延長されたサンチェス。ポーランドメディア『インテリアスポーツ』は今月12日に「神戸がウッチに対してサンチェスの獲得オファーを提示。ウッチは金銭面で納得していないが、神戸は再び獲得を打診するかもしれない」と報じていた。

 しかし、スペインメディア『ラジオ・マルカ』は25日に「サンチェスは日本に向かう。札幌移籍で合意に達した」とリポート。ポーランドメディア『weszlo』も札幌移籍の可能性を報じた一方で、「ウッチはストライカーを獲得するまで、サンチェスを日本のクラブに放出しない。彼はストライキをちらつかせるなど、クラブに圧力をかけている」と綴っていた。

 すると、ポーランドメディア『Sport』は27日になって「ウッチはKKS1925カリシュからFWヒューバート・ソボルを獲得する。サンチェスは近日中にも札幌移籍に向けての手続きが完了する」と報道。ウッチがサンチェスの後釜を確保したことにより、サンチェスの札幌移籍を容認したとみられる。

 現在29歳のサンチェスは、身長190cmで右利きのストライカー。バルセロナの下部組織出身であるが、同クラブで昇格できず、バレンシアをはじめスペイン国内の複数クラブでプレー。2022年7月にはスペイン2部アルバセテからウッチへ移籍すると、加入1年目からレギュラーに定着。2023/04シーズンもリーグ戦34試合中25試合のスタメン出場で8ゴール5アシストを挙げるなど、絶対的ストライカーとして結果を残したが、チームは優勝クラブから勝ち点17差の9位に終わっている。

 なお、ポーランドメディア『lodzkisport』は「ウッチは一番最初に日本のクラブから届いた移籍金70万ユーロ(約1億2000万円)というオファーを拒否している」とリポート。オファーを提示したクラブの名前は報じていないが、神戸である可能性が考えられる。2023年度の純損失4億1202万2000円と6期連続の赤字である中、札幌がJ1残留に向けての補強を進めている。