佐野海舟 写真:Getty Images

 鹿島アントラーズ所属MF佐野海舟には、岡崎慎司氏の古巣であるブンデスリーガ(ドイツ1部)マインツへ移籍する可能性が浮上。鹿島OBの内田篤人氏が、移籍の裏側を語るとともに、日本代表復帰の可能性にも言及している。

 町田ゼルビア在籍時の2022シーズンに、90分平均のボール奪取回数でJ2リーグトップの20回をマークするなど、中盤でのボール奪取能力が高く評価されている佐野。鹿島でも移籍1年目の2023シーズンからレギュラーに定着すると、昨年11月の北中米W杯アジア次予選のミャンマー戦で日本代表デビュー。今年1,2月のAFCアジアカップにも参戦したことから、森保ジャパンでのさらなる活躍が期待されたが、今月開催のアジア次予選2試合では招集外だった。一方、鹿島では今季も中盤の主力選手として活躍。MF知念慶とともにボランチコンビを組む中、チームの上位躍進に貢献している。

 そんな中、ドイツ紙『キッカー』が今月24日、マインツがMFレアンドロ・バレイロの後釜として、佐野の獲得に動いていると報道。同クラブのクリスティアン・ハイデルSD(スポーツディレクター)は「我々は彼のことを知っている。現時点ではこれ以上言うことはない」と語っているという。また移籍金額は日本国内で400万ユーロ(約6億8000万円)と報じられる一方、『キッカー』は100万ユーロ(約1億7000万円)と伝えている。

 佐野の海外移籍報道は、インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月27日放送開始の「内田篤人のフットボール・タイム」でも話題に。内田氏は日本の報道内容をベースに「6億円を残してくれるならば、鹿島で頑張ってくれたし、もっと前から(移籍の)話はあったので、準備という面では、鹿島もする時間はあった」と、移籍金高騰の可能性がある理由を説明。

 「これから日本代表に絡むためには、海外でプレーしないといけないと彼自身考えていると思う。もちろんJリーグでプレーしていてもA代表に招集されるけど、次のステップアップを考えたら、この移籍はあっても全然不思議ではない」と私見を述べている。

 今夏の移籍期間では、すでに日本代表DF毎熊晟矢がセレッソ大阪からオランダ1部AZアルクマールへ完全移籍しているほか、MF川村拓夢もサンフレッチェ広島からオーストリア1部レッドブル・ザルツブルクへ移籍している。日本人選手の海外移籍が相次ぐ中、佐野の去就に注目が集まる。