プロ野球・北海道日本ハムファイターズのエスコンフィールド北海道(北広島市)移転もあり、年間赤字が6億5000万円に膨らんでいる札幌ドーム。運営会社や札幌市への批判が相次ぐ一方、今月23日行われた明治安田J1リーグ第19節の北海道コンサドーレ札幌対横浜F・マリノスで、2万6000人以上の観客が詰めかけただけに、札幌ドームの今後に対してポジティブな意見も見受けられる。
コンサドーレはJ1最下位に低迷していることもあり、今季はホームゲームでの集客に苦戦。3月10日開催の今季ホーム開幕戦(J1第3節・浦和レッズ戦)では札幌ドームに18942人が詰めかけたものの、先月25日開催のJ1第16節・鹿島アントラーズ戦では12651人にとどまっていた。
しかし、横浜FM戦では「赤黒フェスタ」として、JリーグID取得者を対象に10000名を招待。札幌市東区出身のお笑い芸人「トム・ブラウン」が来場するなど、イベントが充実していたこともあり、札幌ドームに26677人が駆け付けた。
札幌ドームでの横浜FM戦開催には、『株式会社ミッションスポーツ』の満田哲彦CEO(最高経営責任者)も反応。元電通本社スポーツ局オリパラ室営推部長、元JFAマーケティング担当部長という肩書きを持つ満田氏は、Xを通じて「札幌ドームは、アクセスもいいわけだから、訪れたひとたちが、楽しかった、良かった、快適だった、観やすかったという評判、SNSのポスト、発信、メディアの報道が本質の一つなのでは」と提言。
「今日、ドームが”暑かった”との口コミを複数、Xで見た。本来は、その数倍、快適な空間だった、行くのもスムーズだった、ドーム内の試合が盛り上がった、飲食も美味しかった、ウエルカムされた、などが、口コミで広がると、風向きが変わるかも」と、札幌ドームに対するポジティブな声の拡大を期待している。
以前から札幌ドームの秘める可能性に注目していた満田氏。今年3月にはXで「日本ハムは去ったけど、サッカーや音楽イベント、他のスポーツイベント、市民イベント、就活イベントなどでの、市民へのプライドや健康増進効果、社会的価値も加えてあるのでは」などと私見を述べていた。