ジョアン・シミッチ(川崎フロンターレ所属時) 写真:Getty Images

 かつて名古屋グランパスや川崎フロンターレに在籍していたMFジョアン・シミッチは、今年からブラジル2部サントスでプレー。MFディエゴ・ピトゥカ(元鹿島アントラーズ)とともに主力選手として活躍しているが、ここに来て今夏移籍の可能性が浮上。サンフレッチェ広島の補強ポイントに合致するだけに、Jリーグ復帰も期待される。

 現在31歳のシミッチは、2019年2月にセリエA(イタリア1部)アタランタから名古屋へ完全移籍。名古屋で2年間プレーしたほか、川崎には2021シーズンから3年にわたり在籍。昨年9月以降に大半の公式戦でベンチスタートと序列を下げると、天皇杯決勝・柏レイソル戦を最後に川崎を退団。昨年12月30日にサントスと1年契約を結んでいる。

 ピトゥカとボランチコンビで、チームの上位躍進に貢献しているシミッチ。今季ここまでリーグ戦9試合でスタメン出場し、2025シーズン終了後までの契約延長で合意したとみられるが、早くも他クラブからの注目を浴びているという。

 ブラジルの移籍市場に詳しいフェリペ・ディアス記者が今月23日に伝えたところによると、ブラジル1部アトレチコ・ミネイロがシミッチの獲得に興味を示している模様。これによると、アトレチコは移籍金を2025年に支払うという条件のもと、サントスへのオファーを準備しているという。

 シミッチに対するJリーグクラブからの関心は、23日の時点で報じられていない。しかし、セントラルミッドフィルダーが補強ポイントであるクラブとして、ファン・サポーターの間では広島が挙がっている。広島はMF野津田岳人をタイ1部BGパトゥム・ユナイテッドへ完全移籍により放出したほか、日本代表MF川村拓夢もオーストリア1部レッドブル・ザルツブルクへ移籍することがほぼ確実。ベテランのMF青山敏弘らを抱えているとはいえ、中盤の選手層強化が急務だ。

 昨季までV・ファーレン長崎を率いていたファビオ・カリーレ監督のもと、母国復帰1年目から好パフォーマンスを発揮しているシミッチ。サントス出身選手のブラジル代表FWネイマールから一目置かれたミッドフィルダーの去就に注目が集まる。