町田浩樹 写真:Getty Images

 ベルギー1部ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ(ユニオンSG)所属の日本代表DF町田浩樹には、今夏移籍の可能性、トッテナム・ホットスパーなどプレミアリーグ(イングランド1部)複数クラブからの関心が報じられていた。しかし、ここに来てブンデスリーガ行きの可能性が浮上しているという。

 2022年1月に鹿島アントラーズからユニオンSGへ移籍した町田。一時、臀部の負傷に長期離脱を余儀なくされたが、昨年1月の復帰以降は主力選手として活躍。今季ベルギー1部リーグとプレーオフあわせて31試合に出場したほか、先月9日の国内カップ戦決勝(対ロイヤル・アントワープ)で決勝ゴールを挙げ、110年ぶりとなる優勝に大きく貢献している。

 日本代表でも活躍する町田は、ユニオンSGとの契約を2026年6月まで残している。しかし、ベルギーの移籍市場に精通しているサシャ・タヴォリエリ氏は今年4月24日、自身のYouTubeチャンネルで「複数クラブが町田の争奪戦を繰り広げている。現時点でノッティンガム・フォレストとクリスタル・パレスが有力」とリポート。依然としてトッテナムからの関心も報じられているほか、ユニオンSGは移籍金とボーナス合わせて1500万ユーロ(約24億9000万円)を求めるという。

 また町田本人も、国内カップ戦決勝後のインタビューで「来季もユニオンSGに残るかどうか分かりません」と退団の可能性を示唆。現地ではステップアップ移籍がほぼ確実との見方が広まっている。

 そんな中、ベルギー紙『Het Nieuwsblad』は今月23日、アレクサンダー・ブレッシン監督の去就について「彼はユニオンSGを離れる。ブンデスリーガ昇格組であるザンクトパウリの監督に就任する見込みだ。すでにクラブとの交渉を進めている」とリポート。ザンクトパウリはファビアン・ヒュルツェラー監督のブライトン行きに伴い、後任者の確保が急務となっている。

 また、同紙はブレッシン監督とユニオンSGの契約期間が残り1年であることを伝えた上で、「ザンクトパウリの監督に就任するためには、ユニオンSGから合意を取り付ける必要があるが、この問題は解決されるだろう」と指摘。これによると、ザンクトパウリはヒュルツェラー監督の退団により、ブライトンから違約金として600万ユーロ(約10億2000万円)を得ているとのこと。ブレッシン監督の招へいに向けて、100万ユーロ(約1億6000万円)を費やす見込みだという。

 ザンクトパウリはFW宮市亮(現横浜F・マリノス)の古巣であり、今季ドイツ2部リーグで優勝。ブレッシン監督が町田を主力センターバックとして高く評価しているだけに、ザンクトパウリ行きが実現すれば、日本代表DFの獲得をザンクトパウリ幹部にリクエストする可能性も考えられる。