オーストラリア人で元サンフレッチェ広島所属選手のトニー・ポポヴィッチ氏に、Jクラブ監督就任の可能性が浮上。ランコ・ポポヴィッチ監督率いる鹿島アントラーズとの”ポポヴィッチ対決”が実現するかもしれない。
かつて1997年6月からおよそ4年間にわたり、広島でプレーしていたポポヴィッチ氏。2008年11月に現役を退いた後は、豪州1部シドニーFCやクリスタル・パレスのアシスタントコーチを務めると、豪州1部パース・グローリーなど複数クラブを指揮。2021年4月から率いた豪州1部メルボルン・ビクトリーでは、就任1年目に国内カップ戦を制覇。2023/24シーズンも豪州1部リーグで3位に食い込み、プレーオフでも決勝まで勝ち上がったが、シーズン終了後に退任した。
ポポヴィッチ氏の去就については、豪州メディア『FTBL』が今月12日、同国1部ウェスタン・シドニー・ワンダラーズFC(WSW)の新指揮官候補にリストアップされていると報道。日本やクロアチアのクラブと争奪戦になる可能性も伝えたほか、メルボルン・ビクトリーで年俸70万オーストラリア・ドル(約7000万円)を受け取っていたこともあわせて紹介している。
ただ、同メディアは22日に「クロアチア1部HNKハイドゥク・スプリトはポポヴィッチ氏を次期監督候補にリストアップも、ジェンナーロ・ガットゥーゾ氏を招へいした。ポポヴィッチ氏は日本、もしくは韓国での指揮を視野に入れている」と伝えている。
J1所属クラブでは、横浜F・マリノスが2018年からアンジェ・ポステコグルー、ケヴィン・マスカット、ハリー・キューウェルとオーストラリア人監督路線を継続。ただ、今年はAFCチャンピオンズリーグで準優勝も、リーグ戦では17試合を終えて6勝5分6敗と、過密日程の影響もあり足踏み。首位の町田ゼルビアから勝ち点16差の12位に沈んでいる。
また、今月15日開催のJ1第18節では町田相手に1-3と完敗。試合後にはブーイングが沸き起こったほか、ネット上ではキューウェル監督解任の可能性を巡り、賛否両論が挙がっている。『FTBL』はポポヴィッチ氏の招へいを狙っているJリーグクラブの名前を報じていないが、横浜FMの可能性は排除できない。