かつてFC東京、サガン鳥栖、名古屋グランパスを率いていたマッシモ・フィッカデンティ氏に、新たな動きがある模様。Jリーグ復帰の可能性を期待する声も挙がる中、現在はイタリアサッカー界に携わっているという。
現役時代にトリノへエラス・ヴェローナなど、イタリア国内の複数クラブでプレーしていたフィッカデンティ氏。引退後は指導者の道に進むと、ヴェローナやカリアリを率いたほか、チェゼーナ監督時代には日本代表DF長友佑都(FC東京)を指導していた。
カリアリの監督を解任された後は、2014年から2シーズンにわたりFC東京を指揮。2016シーズンから約3年間にわたり鳥栖を率いると、2019年9月から監督を務めた名古屋では、2021年にYBCルヴァンカップのタイトルを獲得。J1リーグでも5位と結果を残していただけに、2021シーズン終了後の退任は周囲に衝撃をもたらしていた。
名古屋の監督退任後、2年以上にわたりフリーの身であるフィッカデンティ氏。イタリア紙『コリエレ・ディ・ヴェローナ』が先月28日に報じたところによると、マレーシア人実業家のトニー・ティオン氏がヴェローナの経営権取得を計画しており、フィッカデンティ氏が買収交渉の仲介役を担っているとのことだ。
ティオン氏は大学卒業後、東京に4年間在住。石油・ガスプロジェクト事業のため中国で働いており、現在は同様の事業を手掛けるシンガポール企業の常務取締役であるが、東京や香港を拠点に活動しているという。
ヴェローナは過去に1度セリエAで優勝。直近10年間は1部昇格・2部降格を繰り返しているが、2019/20シーズン以降は5年つづけてセリエAに残留。今季は9勝11分18敗と2部降格圏の18位フロジノーネから勝ち点3差の13位だった。古巣クラブの交渉に携わっているだけに、フィッカデンティ氏のJリーグ復帰はもう少し先になるかもしれない。