川村拓夢 写真:Getty Images

 サンフレッチェ広島は今月15日、日本代表MF川村拓夢が海外クラブへの移籍を前提とした手続きと準備のため、チームを離脱すると公式発表。オーストリア1部レッドブル・ザルツブルク移籍がほぼ確実とみられる中、現地では早くも同選手に対する期待の声が挙がっている。

 広島の下部組織出身であり、2023シーズン以降は同クラブの主力選手として活躍している川村。今季もここまでリーグ戦14試合でスタメン出場しているほか、今年6月開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選ミャンマー戦で途中出場。エディオンピースウイング広島で行われたシリア戦でもピッチに立つなど、今後のA代表定着が期待されている。

 ザルツブルク移籍間近とみられる川村について、オーストリア紙『Kronen』は21日に「ザルツブルク新監督に日本の力」という見出しのもとで、「川村は三都主、宮本恒靖、南野拓実、奥川雅也につづき、5人目の日本人選手としてやって来る。ザルツブルクの幹部は彼の説得に成功した。数日以内に公式発表の予定だ」と伝えている。

 そのザルツブルクは2023/24シーズンのオーストリア1部リーグを2位で終えると、先月15日にペピン・リンダース氏の監督就任を公式発表。同氏はMF遠藤航所属のリバプールで今季までユルゲン・クロップ監督のアシスタントコーチを務めていただけに、日本人選手の積極起用が期待される。

 それだけに『Kronen』は「川村は中盤の競争をより熾烈なものにするだけのクオリティーを兼ね備えている。リンダースに対して、新たなオプションを提示するだけの存在になるだろう」と綴るなど、日本代表MFの活躍を予想している。