宮市亮 写真:Getty Images

 パリ五輪U23日本代表候補のFW福田師王(ボルシアMG)や、サウサンプトン加入が内定したU19日本代表FW高岡伶颯(日章学園高校)など、Jリーグを経由せず高卒で海外移籍する日本人選手が増加。内田篤人氏が横浜F・マリノス所属FW宮市亮の過去を引き合いに、高卒での海外挑戦におけるデメリットを語っている。

 インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月20日配信開始の「内田篤人のフットボール・タイム」では、福田と内田氏が対談。福田が「寮に住んでいて、板倉さんによくご飯に連れていってもらっています」と、チームメイトである日本代表DF板倉滉との関係構築について語ると、内田氏は「板倉選手のように面倒を見てくれる兄貴的な存在がいると大きい」と頷く。

 その上で、内田氏は「宮市は(海外移籍直後の経験として)私生活が大変だと言っていた。Jリーグでプロの生活を学ばずに、いきなり海外へ行く場合、自分で生活しないといけない。言葉も難しいとね」とコメント。宮市は中京大学附属中京高校からJリーグを経由せず、アーセナルと5年契約を締結。しかしオランダ1部フェイエノールトなど複数クラブへレンタル移籍。度重なる負傷離脱に泣かされ、アーセナルでは活躍できなかった。

 以前から学生の欧州移籍に警鐘を鳴らしている内田氏。昨年8月には「内田篤人のフットボール・タイム」に出演した際には、以下のように私見を述べていた。

 「Jリーグ等でプロの生活に慣れる前に行くというのは、ちょっと“賭け”みたいなところもある。宮市も言っていたけど、海外で生活するというのが、サッカー以外でどれだけ大変なのか。その辺りは個人にもよると思うんですけどね。松井大輔みたいなメンタルががっしりしている人、海外志向な人は良いかもしれない。けど高校生だと両親のもとから離れたり、寮から出て生活をする。車の免許のこともあるので、ぶっちゃけ行ってみないと分からない部分もある」

 ただ福田は寮生活を送っている上、宮市とは異なり日本人のチームメイトがいるなど、環境に恵まれている。欧州で活躍する日本人選手が多くなっているだけに、高卒、大卒での海外挑戦を選択する学生も増加する可能性が考えられる。