グエン・クアン・ハイ 写真:Getty Images

 ベトナム代表MFグエン・クアン・ハイには、北海道コンサドーレ札幌へフリー移籍の可能性が報じられていたが、ベトナム1部コンアン・ハノイFC残留で合意に達した模様。札幌の格安年俸オファーもベトナム国内で報じられていただけに、条件面を考慮した可能性が考えられる。

 現在27歳の同選手は、左利きの攻撃的MF。ベトナム1部ハノイFCやフランス2部ポーFCなどを経て、2023年7月にポーFCからコンアン・ハノイFCへ移籍。2023/24シーズンにベトナム1部リーグで16試合に出場し、7ゴール2アシストを挙げたほか、ベトナム代表の中心選手としても活躍。カタールW杯アジア最終予選の日本戦で2試合いずれもスタメン出場したほか、今年1,2月開催のAFCアジアカップにも参戦している。

 そんなクアン・ハイの去就を巡っては、2023/24シーズンをもってコンアン・ハノイFCを契約満了により退団する可能性が報じられたほか、先月中旬にはベトナムメディア『DAN VIET』が移籍先候補に浦和レッズと札幌を挙げていた。

 また、ベトナム紙『Bao Dan tri』は先月18日の時点で「クアン・ハイと札幌は1年半契約を結ぶ準備ができている」とリポート。同選手の年俸額について「現在の月給1億ドン(約60万円)や、グエン・コン・フォンが横浜FCで受け取っている金額よりも安い」とした上で、「彼にとって年俸の低さは障害にならない。日本のサッカー環境はフランスよりも快適である」と綴っていた。

 しかし、今月19日になって『Bongda24H』をはじめ複数のベトナムメディアが、関係者の話をもとに「クアン・ハイが海外挑戦から方針転換。コンアン・ハノイFCと契約延長で基本合意に達した」と報道。記事ではフランス2部リーグ挑戦失敗の過去が指摘されているほか、「彼はベトナムで数百億ドンを稼ぐという安全な選択肢を選んだ」と、金銭面の様子を考慮した可能性も綴られている。

 なお、札幌はJ1第18節終了時点で最下位に沈む中、三上大勝代表取締役GMがミハイロ・ペトロヴィッチ監督の今季続投と今夏の補強を明言。タイメディア『khobsanam』は今月13日に、タイ1部ブリーラム・ユナイテッドからタイ代表FWスパチャイ・ジャディードの獲得が決定的と伝えているほか、先日には元ヴィッセル神戸所属選手で、現在フリーのDF大﨑玲央がトレーニングに参加していた。