アブドゥル・アジズ・ヤクブ 写真:Getty Images

 清水エスパルスは、ブラジル2部サントス所属MFノナトを期限付き移籍により獲得する可能性が報じられる中、今月19日にポルトガル1部リオ・アヴェからガーナ人FWアブドゥル・アジズ・ヤクブを完全移籍により獲得したと公式発表。海外メディアが清水移籍に至るまでの経緯を報じている。

 現在25歳の同選手は、右利きのストライカー。ヴィトーリアSCやエストリル、リオ・アヴェなどポルトガル国内の複数クラブを経て、昨年3月にリオ・アヴェから中国1部・武漢三鎮へ期限付き移籍。加入当初は出場機会が限られていたが、7月にブラジル人FWアデミウソン(元横浜F・マリノス、ガンバ大阪)からレギュラーを奪取。中国1部リーグ17試合のスタメン出場で15ゴール2アシストをマークしたほか、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージの浦和レッズ戦でもプレーしていた。

 今年1月に武漢三鎮からリオ・アヴェへ復帰した後も、2023/24シーズンのポルトガル1部リーグ戦13試合のスタメン出場で6ゴール2アシストと結果を残していたアジズ。19日に清水移籍が決まったが、ポルトガル紙『レコルド』は「アジズとリオ・アヴェの契約に盛り込まれていた契約解除条項が発動。清水が支払った契約解除金は明らかになっていない」と伝えている。

 一方、ポルトガル紙『O JOGO』は今年1月、アジズがリオ・アヴェへ復帰した際に「武漢三鎮はレンタル料として100万ユーロ(約1億7000万円)を支払ったが、150万ユーロ(約2億5000万円)の買い取りオプションを行使しなかった」とリポート。同選手が復帰後も好調を維持していたことを踏まえると、清水が150万ユーロ程度の移籍金を支払う可能性も考えられる。

 J2第20節終了時点で、2位のV・ファーレン長崎に勝ち点3差をつけて首位を走っている清水。FW北川航也がリーグ戦で9ゴールと結果を残しているとはいえ、浦和レッズへ完全移籍したブラジル人FWチアゴ・サンタナにかわる外国籍ストライカーを迎え入れたている。