みちくさが楽しすぎる街

 今回、うだつの街並みを訪れて、「みちくさ食うのって楽しいな」と再確認しました。お店とお店の間の、なんでもない道端にも、ほっこりしたり、ワクワクしたりするものがたくさんありました。

 例えば、玄関前に置かれた長椅子の上には、ザルにこんもりともられた松ぼっくりがあり、1個100円から販売中でした。代金は「投入口へ」とのこと。旅の思い出にひとつ、いただいて帰りました。

街全体が昭和レトロ!「うだつがあがらない」の語源になった「脇町・うだつの街並み」
(画像=1個100円で売られていた松ぼっくり、『BCN+R』より 引用)

 また、とあるお店の軒先には年代物の「ボンカレー」の看板が。モデルさんの和服姿がなんとも時代を感じさせますね。「牛肉 野菜入り」の文字も素敵です。この看板が掲げられた当時の街はどんな様子だったのでしょうか。想像を膨らませながら、先へと進みます。

街全体が昭和レトロ!「うだつがあがらない」の語源になった「脇町・うだつの街並み」
(画像=懐かしいボンカレーの看板、『BCN+R』より 引用)

 散策中、ふと道端を見ると「←水仙が咲いています」と手書きのお知らせを発見。地域の人たちの気遣いでしょうか。矢印に従って小道を進むと、空き地いっぱいに白い水仙の花が咲いていて、思わずにっこり。少し傾いた太陽とのコントラストもとてもきれいでした。

街全体が昭和レトロ!「うだつがあがらない」の語源になった「脇町・うだつの街並み」
(画像=地域の人たちの気遣いが感じられる、『BCN+R』より 引用)

 最後に立ち寄った酒屋兼お土産屋さんでは、地域のおじさんやおばさん方が井戸端会議中。私が訪れた日(2月上旬)は冬真っ只中だったので、ストーブの上にのせられたタライの中に、熱燗の小瓶がちょこんと置いてありました。

街全体が昭和レトロ!「うだつがあがらない」の語源になった「脇町・うだつの街並み」
(画像=地域の人たちが集まる酒屋兼お土産屋さん、『BCN+R』より 引用)

 「どっからきたん?」
 「ようきたね?」

 自然と始まる会話に気分もほっこり。晩酌をご一緒することはできませんでしたが、もし近くに宿をとっていたら、もっと楽しい出会いもあったかもしれないなと思い、改めて再訪を決意したのでした。

 「脇町いいとこ、一度はおいで。一度と言わずに、またおいで」

 お店を出るときに酒屋のお母さんが、歌うようにかけてくれた言葉をリピートしながら帰路につきました。(フリーライター・甲斐イアン)

■Profile
甲斐イアン
徳島在住のライター、イラストレーター。千葉県出身。オーストラリア、中南米、インド・ネパールなどの旅を経て、2018年に四国の小さな港町へ移住。地域活性化支援企業にて、行政と協力した地方創生プロジェクトの広報PR業務に従事。21年よりフリーランスとなり、全国各地の素敵なヒト・モノ・コトを取材しています。

提供元・BCN+R

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