かつて鹿島アントラーズに在籍していたブラジル人MFセルジーニョに帰化、中国代表入りの可能性が報じられる中、FC東京所属MF高宇洋の同国代表入りを望む声が噴出。FIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選で、日本代表と対戦するかもしれない。
元中国代表選手の父と日本人の母の間に生まれた高は、川崎フロンターレの下部組織や市立船橋高校を経て、ガンバ大阪でプロキャリアをスタート。しかし、G大阪在籍時はトップチームで出場機会に恵まれず、一時レノファ山口へ期限付き移籍していた。
しかし2020シーズン終了後のアルビレックス新潟移籍をきっかけに、キャリアが好転。2021シーズンから3年つづけてリーグ戦35試合以上に出場するなど、中盤の主力選手として活躍。昨年12月に新潟からFC東京へ完全移籍すると、今季もJ1第4節アビスパ福岡戦からリーグ戦全試合でスタメンに名を連ねている。
J1の舞台でもコンスタントにプレーしているだけに、高のパフォーマンスには中国メディアも熱視線を送っている模様。『捜狐』は今月15日、中国代表の現状について「中盤で改善が必要であり、帰化選手を加えることが急務」と指摘。帰化の候補に高の名前を挙げると、「高い身体能力、優れたテクニック、精度の高いパス、守備時のポジショニングのセンス、ボール奪取能力を兼ね備えている。もし帰化に成功したら、中国代表では即戦力だ」と同選手のクオリティーを高く評価。ただ日本政府は二重国籍を原則として認めていないため、高が中国代表入りする場合、日本国籍を放棄する必要がある。
中国サッカー協会(CFA)は帰化選手の中国代表招集に向けての動きを見せているが、現在中国1部・長春亜泰でプレーしているセルジーニョもターゲットに定めている模様。『北京青年報』が16日に報じたところによると、同選手は5シーズン続けて中国国内でプレーしていることにより、2025年1月末には帰化の条件を満たす。そのため、CFAは2025年3月のW杯アジア最終予選で招集する可能性を模索しているという。
なお、中国は韓国、タイ、シンガポールと同居したW杯アジア2次予選グループCで2勝2分2敗。タイと勝ち点で並んだものの、2位で最終予選進出を果たした。その最終予選ではポット5に入ったため、ポット1の日本と対戦する可能性がある。