かつて北海道コンサドーレ札幌にも所属していた元タイ代表GKカウィン・タンマサッチャーナン(34)が現役引退を表明し、17年間の現役生活に別れを告げた。
タイ1部ムアントン・ユナイテッド所属の同選手は、6月16日に行われたタイFAカップ決勝のBGパトゥム・ユナイテッド戦に先発出場。試合はFWティーラシン・デーンダー(元サンフレッチェ広島、元清水エスパルス)の後半アディショナルタイム決勝ゴールにより1-0でパトゥムが勝利した。
カウィンはこの試合後に自身のSNSを更新し現役引退を表明。「17年間、競技生活を続けてきたが、今日が現役引退の日となった。ムアントン・ユナイテッドで現役最後を迎えられたことは貴重な思い出だ。2部時代から長くムアントンでプレーしてきたので、このクラブで引退できたことは素晴らしいこと」とコメントした。
カウィンは2007年にタイリーグのラパチャFCでプロデビュー。翌2008年にムアントンに移籍して以降、10年にわたり正GKとして活躍した。その後は、ベルギーのOHルーヴェンやJリーグの北海道コンサドーレ札幌にも所属したが、いずれも出場機会に恵まれず2022年に古巣ムアントンに復帰していた。
2度の海外挑戦が失敗に終わり晩年は怪我にも悩まされたが、タイ代表では歴代最高のGKとして長く活躍した。2010年にタイ代表に招集されて以降、64試合に出場してAFFカップ優勝3回(旧AFFスズキカップ)、キングスカップ優勝2回に貢献。2021年には、DFティーラトン・ブンマタン(元ヴィッセル神戸、元横浜F・マリノス)やMFチャナティップ・ソングラシン(元北海道コンサドーレ札幌、元川崎フロンターレ)、FWティーラシン・デーンダーとともにAFFカップのオールタイムベストイレブンにも選出されている。